アルゼンチンで3月31日、所得税引き上げに反対するストが起き、ブラジルとの間の航空便にも影響が出たと同日付伯字紙やサイトが報じた。
クリスチーナ政権では4度目のゼネストは、1万5千ペソ(5500レアル相当)以上の給与所得者への所得税課税率を9~35%に引き上げるのに反対するものだ。同国の給与は半年または1年毎に調整されるが、物価上昇率が政府発表で23%、民間機関調査では38%という中、課税対象者は増えるのみだ。
国民は課税率の引き下げか撤廃を要求して24時間ストに突入したが、経済大臣は、課税率引き上げは必須とした上、免税額は2年前に調整しているし、1100万人の労働者中、納税者は高額所得者の85万人のみなのだから法令変更の意思はないとしたが、労組側は政府が提示した数字を疑問視している。
31日のゼネストは、バスや地下鉄などの公共交通や輸送全般、銀行やゴミ収集などに至る。交通機関の労組代表は3月30日の政府との交渉後に、最低限の交通機関を稼動させなければ罰則適用と言われたとし、「政府側には対話の意思がない」と批判。政府が譲歩しなければ36時間ストもあると宣言した。
31日のゼネスト決定で、アルゼンチン航空は31日のブラジル発の便の運行を全面停止し、Golもブラジル発着便6便をキャンセルした。TAMは17便をキャンセル、1便は時間を変更して運行した。アルゼンチン航空はキャンセルされた便の利用予定者には6月30日までの便への変更を無料で受け付けると発表し、TAMも15日以内の便への変更を無料とする旨を公表している。
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