3月31日、下院憲法・法務委員会(CCJ)が、刑法上の成人年齢を18歳から16歳へ引き下げる憲法補足法案(PEC171/1993)を承認したと4月1日付伯字紙が報じている。
賛成42、反対17で可決されたPECは8日設立の特別委員会で検討後、下院本会議にかけられる。
「治安改善を求める超党派議員前線」提出の法案は、民主社会党(PSDB)と民主党(DEM)、連帯(SD)と、多くの民主運動党(PMDB)議員の賛成を得た。反対には労働者党(PT)、共産党、社会秩序共和党(PROS)などが回った。
会場では反対勢力が否決に向けて動いた。PT議員は「同PECは憲法違反だ」との意見書も出したが、43対21で否決された。
下議同士の口論も起き、アレッサンドロ・モロン下議(PT)が「故レオネル・ブリゾーラ議員は自分が所属していた民主労働党(PDT)が取り上げた法案に同意しないだろう」と言うのを聞いたマジョール・オリンピオ(PDT)下議は、「自分の政党の事を心配した方が良い」と応酬した。オリンピア下議は今回の投票は「ジウマ政権にダメージを与えた」と述べたが、モロン下議は「政府へのダメージではなく憲法へのダメージだ」と表明した。
会場にはPECに賛成する市民と反対する市民も詰め掛け、ブラジル中等教育学生連合(Ubes)が「PEC反対」「(PEC推進者は)ファシスト」と叫ぶ一方で、子供を未成年者に殺害された母親のグループはPEC賛成の意を表明した。
エドゥアルド・クーニャ下院議長(PMDB)は同法案の迅速な議決を約束し、委員会議決の3時間後には本会議場で、改定案を分析するための特別委員会の設置を明言した。
8日に発足する委員会では40回の会合を開いて条文を見直し、3カ月以内に最終案をまとめる。条文は下院本会議で2回の審議にかけられ、2回共、定員の5分の3(513人中308人)以上の賛成を得て承認されれば、上院でも同様の手続きがとられる。