リオ五輪の会場の一つのデオドーロ総合競技場建設を請け負っているコンソーシアムが作業員を解雇し始め、建設工事中断の可能性が出ていると2日付伯字紙が報じた。
同競技場はリオ五輪で11種目、パラリンピックでも4種目の会場となり、総工費6億5千万レアルの工事は昨年8月に始まったが、コンソーシアム財政部門担当の連邦貯蓄銀行がリオ市役所を通して払った事業費は今年1月の6千万レアルのみ。毎月支払うとの条件は守られず、未払い額は8千万レアルに上る。
工事を担当するケイロス・ガルヴォンは、1日に1千人の作業員中70人を解雇し、500人に解雇通告。残りの作業員も来週解雇するという。
同社と共に建設を担当しているのはOASで、両社共に連邦警察のラヴァ・ジャット作戦でペトロブラス社を巡る汚職に関与していた事が判明して起訴されている。
Qガルヴォンは、同競技場以外にも、Trail・インフラエストゥルトゥーラとのコンソーシアムに参加し、サンパウロ州海岸部での軽量車両による鉄道敷設工事を請け負っているが、こちらでも連邦貯蓄銀行からサンパウロ州政府を通して行われるはずの支払いが遅れており、800人の作業員中450人が解雇通告を受けた。
コンソーシアムへの支払いの遅れは財政調整が原因との声と、ラヴァ・ジャット作戦に関連した事業への支払い停止が原因との声があるが、交通省は五輪事業と財政調整との関係を否定した。
国際オリンピック委員会は施設完成が遅れる事を懸念しているが、現地実行委員会は工事停止の可能性については与り知らず、期限通り完成するとの見解を表明した。
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