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味方応援団の野次に激高=インテルの選手が侮辱行為で即退場

 「応援団からの心無い野次を耳にし、思わず激高」。そういうことは普通、相手チームの応援団から受ける野次で起こると思われがちだが、ブラジルでは1日、味方応援団の野次に耐えかねて暴挙に出た上、ユニフォームを投げ捨てて退場した選手が現れた。
 その選手はポルト・アレグレの名門インテルナシオナルのサイドバックのファブリツシオだ。彼は本拠地ベイラ・リオで行われたリオ・グランデ・ド・スル選手権の対イピランガ戦の後半18分、みずからボールを相手陣営に持ち込んでいたところ、突如ボールを離し、インテル・サポーターのいる観客席の方向にゆっくり歩き出し、両手を高々とあげて中指を突き出した。
 その行為を見て、主審が即座にレッドカードを出したため、彼は退場となった。ファブリシオは退場宣告後も感情を抑えることが出来ず、ユニフォームを脱いでグランドに叩きつけ、「俺はもう帰るよ」と大声で叫びと、インテルのスタッフにつまみ出されるようにしてグラウンドを去った。
 0―0だったこの試合はその後、ファブリシオ退場で選手の数で不利となったインテルがなんとか乗り切って得点を決めたため、1―0でインテルの勝利に終わった。
 この試合後、ファブリシオの同僚で、かつてのセレソンのレギュラー・ディフェンダーだったフアンは、「ファブリシオは感情的で、他の局面でもこんな風によく怒るんだ。あいつは頭を冷やしてファンにお詫びをしないといけない」と厳しくたしなめた。
 だが同時にフアンは「この件で彼をつるし上げないでほしい。ファブリシオはインテルにとって大事な選手なのだから」と言って、かばう姿勢も忘れなかった。(2日付グローボ・エスポルテより)