【既報関連】サンパウロ州海岸部サントス市で2日朝起きた輸送会社の燃料タンク火災は6日も続き、大気汚染や魚の大量死、トラック渋滞などの問題も生じさせていると3~6日付伯字紙が報じている。
火災が起きたのはサントス市アレモア区のウルトラカルゴの燃料タンクで、2日に4基が炎上した時点で鎮火まで4日と発表されたが、その後も新たにタンク2基が爆発炎上、6日もガソリンのタンク2基が燃えている。
消防は炎上中のタンクに泡を放射し、酸素の供給を断つ工夫をすると共に、消防船で汲み上げた海水を放水して炎上中のタンクと周辺のタンクの温度を下げる作業を継続中だ。6日は強い風で消火作業が難航しており、アレシャンドレ・モラエスサンパウロ州保安局長は同日午後1時前、延焼の可能性は消えたが、鎮火にはあと3日かかるとの見通しを発表した。
6日昼までに消火作業で費やされた海水は60億リットル超で、一時は800度に達したタンク周辺の温度も600度まで下がったが、燃料などが混じる汚染水が現場周辺の水路や海に流れ込んだため、サントスやクバトンで魚などが大量死、ウルトラカルゴに回収命令が出た。大気中の二酸化硫黄は許容範囲の2・5倍に達し、住民への健康被害や酸性雨も懸念されている。
アンシエッタ道からアレモア橋経由サントス港行きの道路は閉鎖中だが、グアルジャー方面やパドレ・マノエル・ダ・ノブレガ道、コネゴ・ドメニコ・ランゴニ道ではトラックの通行制限はない。