ホーム | ブラジル国内ニュース(アーカイブ) | ロベルト・カルロスが聴き放題に=アルバム61作分開放
ロベルト・カルロス(ウィキペディアより)
ロベルト・カルロス(ウィキペディアより)

ロベルト・カルロスが聴き放題に=アルバム61作分開放

 ブラジル音楽史上、最大のスター、ロベルト・カルロスが7日、音楽配信サービスの「スポティファイ」に、彼がこれまで発表してきた全ての音源を聴き放題にすることを発表した。
 スポティファイは現在、音楽配信のメディアの中では世界を代表する存在で、全世界32カ国でサービスを展開している。ブラジルでのサービスは昨年5月に開始された。
 スポティファイは、公式サイトで登録さえすれば、基本的に無料で世界の数多くのアーティストの楽曲を聴くことが可能で、登録そのものも手間がかからず簡単なものであるため、誰でも聴くことが可能だ。
 特にこれは、ロベルト・カルロスのようにキャリアの長いアーティストの楽曲を知りたい場合に都合の良い媒体だ。彼の場合、50年を超えるキャリアの中で発表したアルバムの数は実に61枚。聴こうにもどこから手をつけて良いかわからず、まとめてアルバムを買おうとすれば出費がかさんでしまう。そういうときに、買わなくとも楽曲が全て聴けるこのサービスは、出費のリスクを伴わずにアーティストを知ることが出来るという意味で、聞き手に優しいサービスと言える。
 ここ最近、伝記本の出版に本人許可を求めたり、他人の伝記映画での自分の描かれ方に干渉したりなど、自分自身の権利に非常にうるさいイメージのあったロベルトだけに、この全曲開放は意外な気もするが、どうやら決め手となったのは、スポティファイの持つ「国際的」という利点によるもののようだ。
 ロベルトの広報担当のドディ・シレーナ氏は、ロベルトがスポティファイを選んだ理由として「南米地区をはじめ、世界の多くの国で影響力を持っているため」と語っている。スポティファイに曲を提供すると、アーティストが属している国のみならず、同サービスに加盟している全ての国で聴くことが可能となる。南米圏に限らず、イタリアやポルトガルなどでも人気があり、さらにファン層を増やしたいロベルトとしては好都合でもあるわけだ。
 このスポティファイは、ロベルトに限らず、ブラジルの数多くの重要アーティストの楽曲が充実しており、ブラジル音楽に興味のある人には学び、かつ楽しめる手段となりそうだ。