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汚職問題で批判の高まるジウマ大統領(José Cruz/Agência Brasil)
汚職問題で批判の高まるジウマ大統領(José Cruz/Agência Brasil)

大統領支持率下げ止まり=低支持率定着との見方も=副大統領昇格は認知度低く

 9、10日にダッタ・フォーリャが全伯2834人を対象に行った調査で、国民の60%(前回「3・15」デモ直後は62%)が現政権を「悪い/最悪」と評価し、ほぼ同数の63%が議会はジウマ大統領の弾劾手続きを行うべきだと答えたと、「4・12デモ」当日付のフォーリャ紙が報じている。
 同大統領はラヴァ・ジャット作戦の調査対象になっていないにもかかわらず、63%の国民は議会は大統領罷免手続きを開始すべきだと考えており、57%の国民は、ジウマ大統領はペトロブラスの一連の汚職事件を知りながら、わざと見逃したと信じている。
 しかし国民の多くは、仮にジウマ大統領が罷免されたら何が起こるのかを理解しておらず、「副大統領が昇格して職務を務める」と知っていたのは42%に過ぎなかった。また、64%は、現在の副大統領がミシェル・テーメル氏(民主運動党・PMDB)であることを知らなかった。
 今回の調査で、ジウマ大統領の支持率は一旦下げ止まった。「3・15」デモ直後の調査と比べて、同大統領の国政運営に関する評価は似通っていた。現政権を「良い/最良」と評価したのは13%で、3月の調査と同率だった。「悪い/最悪」は60%で、3月の調査より2%ポイント下がった。
 今回調査では更なる支持率下落は見られなかったが、一度大幅に下がった支持率が1カ月後もほぼ同じ値で定着していることは大統領にとって決して良い知らせとはいえない。それは、支持率13%という数字が11年の大統領就任以来、最低水準であるとともに、国民の過半数にジウマ不支持が浸透した事を意味するからだ。不支持が支持を圧倒的に上回る状態は性差や年齢、居住地域、収入を問わず、今回調査のいかなる階層でも認められた。
 また、今後の経済状況に関する予想も、2、3月に急速に悪化してからほぼ横ばいだ。78%はインフレは上昇すると答え、失業者数が増えると考える人も70%いた。58%の国民は、ブラジルの経済状況は悪化すると考えており、改善すると予想する人の14%を大幅に上回っている。