ホーム | 日系社会ニュース | モジ文協=「未来」テーマに秋祭り開幕=15m巨大立佞武多も登場=4日間で10万人来場予想
鏡割りから乾杯し節目の30回を祝った
鏡割りから乾杯し節目の30回を祝った

モジ文協=「未来」テーマに秋祭り開幕=15m巨大立佞武多も登場=4日間で10万人来場予想

 モジ・ダス・クルーゼス文化協会(中山喜代治会長)の『第30回秋祭り』が11日、同文協スポーツセンター(Av. Japao, 5919, Porteira Preta)で開幕した。2月のサンパウロ市サンバカーニバルに〃出陣〃した、青森県五所川原市の巨大立佞武多(たちねぷた)も展示され、来場者の目を惹いた。節目の30回を迎え、外交樹立120周年を祝うと同時に、後世への日本文化伝承を願った。今週末の18、19日にも開催される。

一際目立つ佞武多前で写真を撮る来場者ら

一際目立つ佞武多前で写真を撮る来場者ら

 以前は金曜から3日間の開催だったが、2013年から2週末開催となっている。近年は10万人近い来場者を見込む一大行事に成長した。第30回を迎えた今年のテーマは「未来」で、同祭の更なる発展や、日本文化の未来への伝承という願いを込めた。
 2月のサンパウロ市サンバカーニバルで有力チーム「アギア・デ・オーロ」のパレードに登場した、立佞武多も実現した。青森から運ばれた15メートルもの巨大な山車は、モジ市の支援を受けサンパウロ市から搬送したという。
 トラックで15台、アギアから5人の作業員が組み立て、インスティトゥート・パウロ小林(IPK)も協力した。市役所との窓口となった文協理事の平塚アンドレ範夫さん(44、三世)は、「快く引き受けてくれたモジ市はもちろん、各協力者のおかげで実現した」と喜んだ。
 地元在住の久野ノリコさん(77、二世)は、「テレビの事前告知で佞武多が紹介されていたが、実物はもっと色鮮やかではるかに迫力がある。これだけ大きいものだと組み立ても大変そう」と見上げた。非日系にも好評で、佞武多前で記念撮影する来場者が多く見られた。
 開会式は午前10時過ぎから行なわれ、250人以上の観衆を前に中山会長は、「30回を迎えられ誇りに思う。過去に感謝し、明るい未来を築いていきましょう」と歓迎のあいさつをした。農産展会場の体育館に移動し、鏡割りとテープカットで開幕を祝った。
 今週末18、19日も開催され、会場には新鮮な野菜即売から衣料、健康食品、農業関係の店舗など多数が店を並べ、珍しい和牛ハンバーグ、シメジ料理など日本食関連も多く出店される。藤間流舞踊、アチバイア川筋清流太鼓ほか、平田ジョーら多数の歌手も出演する。詳細は公式サイト(akimatsuri.com.br)、問い合わせはモジ文協(11・4791・2022)まで。


先駆者追悼法要に100人=やすらぎの塔に焼香の列

焼香する参加者

焼香する参加者

 モジ秋祭り開幕に先立って11日早朝8時半から、会場入口付近の「やすらぎの塔」前で先駆者追悼法要が執り行われた。
 曹洞宗禅源寺の佐藤鴻舟住職によって営まれ、昨年よりも多い100人以上が焼香した。佐藤住職は「今日があるのは、先人の苦労のおかげ。過去を忘れぬよう常に感謝を表し、その思いを次世代にも伝えていきましょう」と説き聞かせた。