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新興中流階級襲う危機感=高等教育などの恩恵失う?

 政府の社会政策と好景気に支えられ、EクラスからCDクラスに移行した新興中流階級が、景気低迷やインフレ高騰で、折角得た恩恵を失う可能性があると12日付エスタード紙が報じた。
 景気後退(リセッション)さえ予想される中、先週は、12カ月累積の拡大消費者物価指数(IPCA)は8・12%上昇、2月までの3カ月間の平均失業率は7・4%との発表もあった。
 景気低迷や雇用不安にインフレが重なれば、低所得層ほど影響が大きい。失業率上昇は2014年11月末よりも失業者が100万人増えた事を意味しており、社会階層の移行や消費活動の規模縮小も当然だ。
 社会格差や教育、貧困を専門とするInsperのリカルド・パエス・デ・バロス教授は、現在の経済危機が新興中流階級が好景気時代に得た、高等教育やインターネットなどへのアクセスという恩恵を奪う可能性を懸念しているなどだ。
 2005年を100とした場合の2013年の大学生の数は、ABクラス120・7、Eクラス141・1、CDクラス182・2で、奨学金制度や学生向けの融資などの導入で、低所得者層や新興中流階級の進学率が高まった事がわかる。学生総数は150万人で、その78%は、月収1500レ以下で学費の全額または一部を奨学金や融資で賄っている。今年の就学継続を諦めた人も40万人いるという。
 1、2月に解雇された労働者は工業界で1千~1500レの月収を得ていた人が多い。電気や電話その他の支払いが滞っている人の23%は大都市周辺部に住む若者で、17%は市街地に住む正規雇用だが低所得の労働者だという。