ジウマ大統領(労働者党・PT)の経済政策への失望感や支持率の低下が、18年の大統領選への再出馬を有力視する声があるルーラ前大統領のイメージを下げ、現時点では同大統領選でアエシオ・ネーヴェス氏(民主社会党・PSDB)を支持する声が優勢であることがダッタフォーリャの調査でわかった。また、PSDBにジウマ氏の罷免を求める動きが生まれつつあると14日付伯字紙が報じている。
ジウマ大統領の支持率が13%にとどまったことは昨日付本紙でも報じたが、それと同時に行われた「ブラジルで歴代最高の大統領は誰か」のアンケートで、「ルーラ氏」と答える人が減少した。
ルーラ氏は在任期間中に年平均5%を超える経済成長を遂げており、任期最終年で、年7・5%の成長を記録した2010年の11月には、「史上最高の大統領」とする声が国民の71%にのぼった。
この数字は昨年の大統領選直後の同アンケートでは56%に落ちていたが、それからわずか4カ月でその数字が更に6%ポイント落ちて50%になった。この背景には、PT政権の後継者としてジウマ氏を選んだのがルーラ氏自身であったことや、連日報道されているラヴァ・ジャットの汚職問題が自身の政権時(2004~10年)に展開されたことであり、「本当に何も知らなかったのか」との疑いを持たれていることなどがあると考えられる。
その一方、政敵であるPSDBのカルドーゾ氏を「最高の大統領」とする声が増えている。カルドーゾ氏を推す声は10年11月の6%以降、昨年11月は13%、今回は15%に上昇した。
さらに、ルーラ氏の出馬が噂されている18年の大統領選に関しても、「今なら誰に投票するか?」の問いで1位になったのは33%を獲得したアエシオ氏で、29%に止まったルーラ氏は2位に終わった。
一方、PSDB副党首で下院の野党リーダーのブルーノ・アラウージョ氏が、議会でジウマ大統領の罷免の審議を求めるよう動きはじめると報じられている。フォーリャ紙によると、同氏はカルドーゾ政権で法相を努めたミゲル・レアレ・ジュニオル氏に、ジウマ政権が2014年に行った財政操作が政府の責任不履行にあたるとして罷免まで持ち込めないか、判断を仰いでいるという。
また、反ジウマ・デモにはあえて参加しなかったアエシオ氏も、一連のデモを企画した「ヴェン・プラ・ルア」や「ブラジル・リヴレ」のリーダーたちと近日中に会談を行う準備があると言われている。
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