連邦政府は17日、野党側からのジウマ大統領の罷免を求める動きに対する対策会議を行い、今後の方針や対策について話し合った。また、反ジウマ派の急先鋒と見られるエドゥアルド・クーニャ下院議長も大統領罷免法案を受け付けない方針を示している。18~20日付伯字紙が報じている。
連邦政府首脳は17日、大統領官邸で緊急会議を行った。それは、ラヴァ・ジャット作戦で労働者党(PT)中央会計のジョアン・ヴァカリ氏が逮捕されたことや、公的銀行が連邦政府の社会政策費を貸し付けたことを連邦会計検査院(TCU)が違法扱いしたことを受けたものだ。これらを理由として、昨年の大統領選では接戦で敗れたアエシオ・ネーヴェス上議(民主社会党・PSDB)をはじめとした野党側がジウマ大統領の罷免に向けて動き始めていることも報じられている。
ジョゼ・エドゥアルド・カルドーゾ法相やルイス・イナシオ・アダムス総弁護庁長官らは「選挙に敗れた者の報復」としてこの動きを牽制。連邦政府は今後、マスコミを招いて、野党側への反論も行う方針だ。
また、テレビのキャンペーンを通して、PTがヴァカリ氏と手を切り、同氏の関与が疑われている贈収賄工作はジウマ大統領とは一切無関係であることも訴えていきたいとした。
PTも同日、党中央会計を選出するとともに、役員たちが民間企業からの献金を受けることを禁止すると発表した。献金禁止については6月の全国会議で詳細を話し合うことになっている。
また、この会議では、5月から財政調整に関するキャンペーンを始め、国民の理解を求めていくことなども決められた。
一方、クーニャ下院議長も19日、バイア州で行われた企業イベントに参加した際、野党側の大統領罷免に向けた動きに関して「いかなる内容のものでも提出されるものに敬意は払うつもりだ」と語ったものの、「私見だが」とした上で、TCUでの問題はジウマ大統領の1期目の問題であるため、2期目の罷免の理由としては有効ではないとの見解を示した。
また、PSDBのフェルナンド・エンリッケ・カルドーゾ元大統領もクーニャ議長が参加していたイベントで、「裁判所や連邦警察、TCUが違法性を明確に打ち出す前から罷免に動くのは早計だ」として、アエシオ氏らの動きを牽制する発言を行った。
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