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大雨の影響で土砂が崩れ、倒壊した家屋(Manu Dias/GOVBA)
大雨の影響で土砂が崩れ、倒壊した家屋(Manu Dias/GOVBA)

バイア州都を豪雨が襲う=土砂崩れで多数の死者発生=大統領が哀悼と救援約束

 27日未明にバイア州サルバドール市を襲った豪雨と、それに伴う土砂崩れは28日午後2時までに少なくとも10代の子供3人を含む14人(27日夜までの数字はフォーリャ紙11人、エスタード紙14人、G1サイトは12人で28日に2人の遺体回収と報道)の死者を出し、病院2カ所で浸水が起き、市内の主要道路は冠水したと28日付伯字紙やサイトが報じている。
 国立気象観測所(Inmet)によると、集中豪雨は雨雲を伴う寒冷前線がバイア州上空に留まったことで発生した。市内では10時間の間に4月の月間平均降水量309・7ミリの3分の2に上る200ミリ近い雨を記録した所もあり、次の寒冷前線も接近中だ。

記者会見で被害状況と救助活動の進捗を説明するACMネット・サルバドール市長(左)(Angelo Pontes/Agecom)

記者会見で被害状況と救助活動の進捗を説明するACMネット・サルバドール市長(左)(Angelo Pontes/Agecom)

 就寝中の家々を襲い、死者を出した土砂崩れは、1996年にも土砂崩れで13人の死者が出たバーロ・ブランコ地区とマロチーニョ地区の2カ所で起きた。同市では27日午後4時までに103カ所で土砂崩れが起きている。
 大雨は二つの病院にも部分的な浸水被害をもたらした。サントアントニオ病院では3棟の病棟が浸水し、130人の患者の移送を強いられた。私立のアジェノール・パイバ病院では雨による設備不良のために、緊急外来の診療が中止された。
 28日にはボア・ヴィスタ地区で5階建てのアパートが倒壊したが、最後まで残っていた住民も直前に退避したため、死傷者は出なかった。
 同市のアントニオ・カルロス・マガリャンエス・ネット市長(民主党・DEM)は27日、被災者に3最低賃までの支援を行うための緊急援助法案を28日に市議会に提出すると述べた。
 27日夜、ジウマ大統領はルイ・コスタ・バイア州知事(労働者党・PT)、ネット市長との電話会談後、陸軍を被災者救助の増援に差し向ける事を表明し、「27日に大雨と土砂崩れがバイア州都サルバドール市を襲い、多くの人命を奪い負傷者や家を失った人が出たことに深い悲しみを覚える」と語った。
 同大統領は、ジルベルト・オッチ国家統合相を28日に同市に派遣して上空視察をさせた後に具体的な対応策を練る意向である事も表明した。