聖南西教育研究会(渡辺久洋会長)による「低学年デイキャンプ」が4月25日、サンミゲル・アルカンジョ文化体育協会の会館及びグランドにおいて開催された。聖南西地区の日本語学校から9~12歳の生徒が集まり、1日スポーツやゲームなどを楽しんだ。
同研究会では、「日語学校は、他校の生徒との交流や様々な経験を通した成長の場でもあるべき」との理念のもと、林間学校や青空スポーツ教室も行っている。
渡辺会長は「現代社会では、特定の仲間以外とは積極的にコミュニケーションを取ろうとしない風潮が見られるので、低学年の段階からコミュニケーション力や協調性を養う必要性が高まっている」と述べ、「こういう活動を含めてこそ、『継承日本語教育』の意義があり、効果が上がる」と日語学校間の交流行事の必要性を説いた。
当日、同研究会に加盟する全8校から62人の生徒と20人の教師が参加した。
9時半に開会式が始まり、サンミゲル・アルカンジョ文協会長こだわら小俵カズオ氏より「今日1日、いっぱい友達を作ってください」と挨拶があった。
準備体操後、「仲間集め」や「ペアつくり」などのミニゲームを行うと、生徒の緊張もほぐれ、賑やかな笑い声や歓声が会館に響き渡った。
その後運動場へ移動し、8つのチームに分かれてドッジボール大会を行った。皆夢中になって試合を楽しみ、試合終了の合図が鳴るたびに、勝利したチームから歓声が起こった。
また、体を動かすゲームのほか、ひらがなカードから日本語の言葉を作りだしたり、日本から連想するものを粘土で表現したりと、頭を使うゲームも行われ、チーム担当の教師も本気になって応援し盛り上がっていた。
1日中晴天に恵まれたが、体調を崩す生徒も出ず、午後3時半過ぎには無事全プログラムを終えた。閉会式での結果発表では、どのチームも充実した笑顔を見せていた。
今年ピラール・ド・スール日本語学校に入学したばかりのルジーネ・ジョアン君(12)は、「とても楽しかった!」と、初参加のデイキャンプを満喫したようだった。