全国で流行中のデング熱も、最近の気温低下と雨の減少で沈静化する時期に入ると7日付フォーリャ紙が報じた。
専門家は、冬を迎えるとデング熱を媒介する蚊(アエデス・アエジプチ)が生息しづらくなるため、感染拡大のペースは落ちるという。少雨の時期は蚊の繁殖に繋がる水たまりもできにくくなり、「統計上、6月以降はデング熱発生件数が減り、無くなってしまうところもある」とサンパウロ総合大学(USP)の感染病学者は語った。
デング熱発生率でサンパウロ州トップのパラグアス・パウリスタ市は、3月の発生率が10万人あたり5124人だったが、4月は182人まで落ちた。
気候の変化の他にも、罹患者に免疫ができ、感染しにくくなるのも感染拡大の減少に繋がる。
沈静化の兆しはあるが、全246市中157市が流行状態にあるゴイアス州などは引き続き警戒態勢をとっている。同州では感染拡大のピークが2度あったが、最近は拡大ペースが落ちた。レオナルド・ビレーラ同州保健局長は「これは雨季の終了と時期を同じくしている」と述べた。
感染拡大のペースが落ちたとはいえ、蚊の卵は1年以上生き延びるため、引き続き、貯水槽に蓋をし清潔に保つなど、蚊が繁殖しにくい環境を保つことが肝要だ。