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サッカー応援団=8人殺害事件の容疑者逮捕=軍警と元軍警が実行か

 大サンパウロ市圏のカラピクイーバとオザスコで7日、4月18日夜起きた、サンパウロ市西部にあるコリンチャンス応援団〃パヴィリョン・ノーヴェ〃の本部が襲撃され、8人が死亡した事件の容疑者として、軍警と元軍警の2人が逮捕されたと7日付フォーリャ紙・G1サイトが報じた。
 警察によると、この事件では8人が死亡したが、本当の標的はパヴィリョン・ノーヴェの元代表で、サンパウロ市西部の中央卸売市場付近で薬物売買を仕切っていたファビオ・ドミンゴス氏(34)1人だったという。
 ドミンゴス氏は13年にコリンチャンスがボリビアでサンホセと試合をした時、発炎筒が発射され、それにあたったサンホセ応援団のボリビア人少年が死亡した事件で同国に拘束された一人で、釈放された後も、ブラジリアで開催されたコリンチャンス対ヴァスコ戦ンで起きた喧嘩にも加わっていた。
 警察は被害を免れた応援団員の証言などを元に捜査を進め、カラピクイバ市で勤務している軍警と、登録番号が削り取られた拳銃所持と盗用車隠匿の前科がある元軍警の逮捕にこぎつけた。また、事件の1週間前に現場に行き、応援団員に暴行したと思われる警官が、3人目の容疑者として捜査線上に挙がっている。警察によると、ドミンゴス氏は逮捕された元軍警に麻薬取引上の借りがあったという。
 4月犠牲者は19~38歳の男性8人で、床に横たわるよう強制された後、頭部に銃弾を受け死亡した。事件の現場からは9ミリ口径の薬きょうが見つかっている。
 犯行現場には当初12人がいたが、3人は逃げおおせ、1人は銃弾がなくなったため、現場にあった応援用の横断幕に巻かれ、犯人らに脅されただけで難を免れた。