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高所作業員銃弾浴び死亡=道を間違えファヴェーラに

 リオ州海岸部のドゥッケ・デ・カシアスで9日夜、道を間違った高所作業員(アルピニスタ)がファヴェーラに乗り入れて銃弾を浴び、10日に死亡するという事件が起きたと12、13日付伯字紙やサイトが報じた。
 死亡したのは同州山間部ペトロポリスに住むウリセス・ダ・コスタ・カンセラ氏(36)だ。同氏は妻と友人夫婦を乗せてペトロポリスに向かうはずが、誤ってヴィラ・サペーのファヴェーラに入ってしまった。
 ファヴェーラの中で銃撃戦が起きているのに気づいて停車したカンセラ氏は、同乗者に身を低くするよう命じた上で車をバックさせたが、現場から逃れきれないうちに頭部に銃弾を浴びた。
 同乗者にはケガはなかったが、コントロールを失った車は塀にぶつかり停止。カンセラ氏は近くの保健所に運ばれた後に、市内の州立病院に移されたが、10日午前11時頃死亡した。
 カンセラ氏の遺体は12日に埋葬されたが、同士の妻はショック状態に陥っている。カンセラ氏はペトロブラス社の下請け会社の従業員で、ロープを使って高い所で作業したりするアルピニスタだった。
 同州保安局のジョゼ・マリアノ・ベウトラメ局長は12日、「同様の事件はリオ州では頻繁に起こっていた。今日でもペドレイラのシャパドンなどでは、よそ者が入り込めば銃弾の餌食となる可能性が強い」とした上、「リオの犯罪が一時的に下火となる事はあっても、犯罪と全く無縁の町を市民に返せるという保証はない」と述べた。