アマゾナス州ヴァーレ・ド・ジャバリにあるマヨルナ族の酋長アントニオ・フローレスさんの娘、イングリッドちゃんは4日間しか生きられなかった。3月29日の葬儀には多くの親族が各集落から長い道のりをかけて集まり、赤子の遺体は同州アタライア・ド・ノルテ市に埋葬された。
フローレスさんは葬儀の最中、出産したタバチンガ病院が赤ん坊に点滴をやりすぎたことが死因ではないかと看護士に詰め寄ったが、公式な死因は妊娠中の問題によって引き起こされる感染症と発表された。
17日付フォーリャ紙によれば、12年の先住民の乳児死亡率(1歳未満での死亡率)は国全体の平均の倍以上で、風邪などの感染症と栄養失調が16%を占めた。風邪による死者は13%で、00~11年の1~5歳の子供が気管支系疾患で死ぬ率の倍以上だ。
南麻州のグアラニ族では栄養失調による死者が40人おり、栄養失調で死んだ乳児の17%を占めた。グアラニ族はブラジル先住民の5%を占める。ヤノマニ族は先住民人口の2・5%を占めるが、同族の乳児期の死者は先住民全体の17%を占めており、死因や死亡率には種族の差も見られる。