【既報関連】中国の李克強首相がリオ市で20日、同州に鉄道車両や船を製造する工場を開設し、両国の技術交換などを進めたいと発言したと20日付アジェンシア・ブラジルや21日付エスタード紙などが報じた。
李首相や企業家の一行は、ルイス・フェルナンド・ペゾン知事やマウロ・ヴィエイラ外相らと共に、リオ州政府が購入した中国製の地下鉄車両に試乗したりした後、中国製の高速鉄道用車両などを紹介する工業製品展の開会式や知事官邸での夕食会に参加した。
中国が同州に電車車両などを製造するための工場建設を考えている事は李首相自身が明らかにしたが、企業家らは既にデオドーロに電車の保守・管理のため、ニテロイには造船と部品交換などのための工場建設用の候補地を見つけており、同日も現地を訪れた。
リオ州政府は、交通機関への投資の他に下水道整備といった衛生行政や技術交換などへの投資も期待しており、李首相や企業家らとの交流は、同国との関係が更に発展する事を望んでの事に他ならない。
これに対し、李首相は「我々は雇用創出やブラジルが購入した車両その他の建造やメインテナンスを容易にするための生産ライン導入を考えている」と明言した上、「二つの巨大な新興国は生産性向上のために協力関係を築いてきた。両国が手を取り合えば何事もきっと上手くいく」と発言。更に「ブラジルは中国製の機材やインフラ導入でより迅速に発展する」と述べた。
リオ州は近年、電車100両や地下鉄用の列車34両、リオ~ニテロイ間用のフェリー7隻の購入契約を結んでいる。ペゾン知事によれば、同州では、物流関係の投資計画(PIL)の一つとしてリオ市~エスピリトサント州ヴィトリア市間を結ぶ577キロの鉄道建設も検討中だ。同知事は、衛生行政や高速通信網の構築でも中国の国家開発銀行からの融資に期待している。
カルロス・オゾリオ州交通局長は、ブラジルでは、鉄道の他、アマゾン川やプラッタ川などでの客船就航などでの官民合同プロジェクト(PPP)などが望めるはずだと発言した。