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サンパウロ市のデング熱死者増加=8日までの総計13人に=ピーク去りテント除去開始

 サンパウロ市保健局が21日、8日までのデング熱感染者は5万7794人で、死者数も13人に増えたと発表したと22日付エスタード紙が報じた。同の感染者は昨年同期(2万534人)の3倍近く、死者は昨年の年間総数14人に迫っている。
 ただし、例年は第16週(今年の場合は4月19~25日)以降に始まる患者増加の鈍りが第14週を境に確認され、市保健局はデング熱対策の効果と見ている。
 新しく確認された死者は56、69、79歳の男性と32、55歳の女性の計5人で、西部のリオ・ペケーノ2人、北部のブラジランジアとピリツーバ、東部イタイン・パウリスタ各1人だ。調査中の人も24人いる。
 同市では96区中54区が流行状態(10万人当たりの患者が300人以上)で、患者の37%は北部に集中している。感染のピークが過ぎたため、10カ所の仮設診療所(テント)は徐々に閉鎖が始まり、先週は3カ所、今週も2カ所が撤廃される。仮設診療所の平均対応数は一時、1日200人に達したが、現在は60人に減少した。
 一方、サンパウロ州カンピーナス市では、21日までの10日間で4500人の新たな患者と死者7人が確認された。同市でも3月に2万800人の感染が確認された後は患者数の伸びが鈍り、4月の患者増は8400人、患者総数は4万2664人、死者は10人となった。
 サンパウロ州ではグアルジャー市でも、4月18日に死亡した54歳の男性がデング熱に感染していた事が確認された。
 全国の集計は4月18日までのものしか出ていないが、同時点で確認済みの患者は74万5900人、死者は169人となっている。人口10万人当たりの患者数300人超の市は1374で、サンパウロ州530、ゴイアス170、パラナ157、ミナス128、北大河57などとなっている。北東伯のフェルナンド・デ・ノローニャ島では5月22日までに確認された患者が34人で昨年同期比1700%増。感染が疑われる人は160人で、同2667%増だ。
 他方、22日付G1サイトによれば、サンパウロ州スマレーの52歳男性が、デング熱のいとことされるズィカ・ウイルスに感染していた事が確認されたという。この男性は3月10日に症状を訴え始めたが、発症前2週間は旅行しておらず、州内では初の二次感染となった。