現地時間27日、スイス警察は米国司法の要請で、ジョゼ・マリア・マリン前ブラジルサッカー連盟(CBF)会長を含む7人の国際サッカー連盟(FIFA)幹部を、W杯開催地選定時の贈賄、及び、電子詐欺、資金洗浄の疑いで逮捕したと27日付伯字各サイトが報じている。
FIFAの総会出席のために滞在していたスイス・チューリッヒのホテルで拘束された容疑者達は、近日中に米国に送還される予定で、スイス連邦司法局はFIFA幹部達を、主に18年ロシア、22年カタールに決まったW杯開催国決定選挙の際に不正があった疑いで尋問している。
29日に開催される総会では、現職ジョゼフ・ブラッター会長が5選を目指すFIFA会長選挙が行われる予定で、ほぼすべての各大陸サッカー連盟の代表者がチューリッヒに集まっており、FIFAの広報は「ブラッター会長は逮捕者の中には入っておらず、今回の逮捕劇とは無関係だ」と発表した。
マリン前会長以外の逮捕者は、北中米カリブサッカー連盟(CONCACAF)会長のジェフリー・ウェッブ氏(ケイマン諸島・50)と同氏の片腕的存在のコスタス・タッカス氏、元南米サッカー連盟(Conmebol)会長のエウヘニオ・フィゲレド氏(ウルグアイ・83)、ニカラグアサッカー連盟会長のフリオ・ロチャ氏(ニカラグア・64)、ベネズエラサッカー連盟会長のラファエル・エスキベル氏(68・ベネズエラ)、コスタリカサッカー連盟会長のエドゥアルド・リー氏(56・コスタリカ)だ。
米当局は「CBFと『米国の大手スポーツ用品メーカー』(おそらくナイキ社)との契約問題」も調査対象だと発表しており、米国TV局CNNは、「ブラッター会長は逮捕者の中には入っていないものの、警察の調査対象者リストに入っている」と報じた。米国連邦捜査局(FBI)はこの件を3年にわたって捜査しており、今回の突然の逮捕劇は、私服警官によって行われた。
ブラッター会長は、29日のFIFA会長選を予定通り行い、自身の5選を決定付ける意向だ。唯一の対立候補であるヨルダン王国アリ・ビン・アル・フセイン王子は「今日はサッカーにとって悲しい日だ。これはまだ進行中の出来事で、細部はまだこれから明らかになる」と述べた。