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競技中のメディーナKC/ASP (19/12/2014)
競技中のメディーナKC/ASP (19/12/2014)

サーフィン用品店に追い風=メディーナ効果で店舗拡充

 サンパウロ州出身のガブリエル・メディーナが14年の世界チャンピオンとなって以来、サーフィン界に国民の注目が集まっている。
 サーフィンへの関心の高まりはリオデジャネイロで開催されたツアーにも大勢の観客が押し寄せた事でも判るが、メディーナら若手選手の活躍でサーフィン人気が高まった事で、スポーツ用品店にも拡張の動きが起きている。
 サーフィンボードなどを扱う店は、スケートなど、若者が好むスポーツ用品も手がけている事が多く、各種のスポーツ愛好者や関連商品のファンも生み出している。
 オーストラリアのクイックシルヴァーは約20年前にブラジルに進出してきたが、2005年にブラジル国内で共同経営者を得、2013年からは店舗拡張のペースを速めている。
 同社は四つの直営店をもっているが、2カ月前からはフランチャイズの店舗開設も試みている。直営店の開設にはおよそ1千万レアルの投資を必要とするからだ。
 ブラジルでマーケティングを担当するグスターヴォ・ベロック氏によれば、ブラジルでのサーフィン熱の高まりはかつてないレベルに達している。「折角サーフィン熱が高まっているのに、景気が思わしくないし、店舗開設によって得る見返りの大きさも図り難い」と言う同氏だが、フランチャイズ方式を導入すれば、主要な州都や内陸部の都市に今年だけで5~10店舗、向こう5年間では60店舗を開設できると見ている。
 クイックシルヴァーはRoxy、DCシューズの2銘柄も併せ持っており、40平米の場所なら35万レアル、120平米の場所なら70万レアルの初期投資で店舗が開設できるという。収益は年160万~320万レアルが見込まれ、初期投資分は32~34カ月で取り戻せるという。
 同社では、多銘柄の商品を扱う店と自社製品専門店が競合せぬよう、細心の注意を払う一方、多銘柄の商品を扱う店を通して自社製品の良さを知った人がフランチャイズの店舗に参画してくれる事も願っている。
 同様の拡張計画は、サンタカタリーナ州で生まれたメーカーのモルマイイ(Mormaii)でも持っている。同社は「海辺で生まれたメーカー」を自負しており、サーフ用品を皮切りに、様々なスポーツ用品を扱う会社に成長。サーフィンへの関心の高まりで年少の顧客が増えた事も肌で感じており、国内でのサーフィン熱の高まりやそれに伴う人の動きを非常に重要なものと捉えている。
 同社は27店舗を展開しているが、年内に40店舗が目標だ。新店舗開設のための初期投資は平均50万レアルとされ、月々の収益は8~12万レアルだから、3年程度で元が取れるという。
 南大河州ポルト・アレグレで創業し、多銘柄の商品を扱っているトロピコ(Tropico)もサーフィン熱の高まりを喜んでいる企業の一つだ。同社は昨年、サーフィン熱の高まりを利用して5店舗を増設、店舗総数を26とした。今年は南大河州とサンタカタリーナ州で展開する店舗の数を30に増やし、来年はパラナ州やブラジル南東部にも進出する意向だ。同社の場合の初期投資は30~50万レアル。年100万レの収益が見込まれ、3~4年で元が取れるとしている。(26日付エスタード紙より)