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地方団体があげる苦悩の声=第1回日系連合会の集い=(上)=資金難、会員減、山積する問題=「なぜ日本から支援ないの?」

 「これだけ集まったのは皆がこの集いの必要性を感じているから。もっと地方同士の連携を緊密化していきたい」。聖南西文化体育連盟とリベイラ河沿岸日系団体連合会の両会長を兼任する山村敏明さんの呼びかけで「日系連合会の集い」が5月30日にサンパウロ州カンピーナス市で開催され、アララクアラ地区以外ほぼすべての連合会と聖西地区の文協代表ら32人が集まった。「今年は連邦や州政府の補助金に頼れない。もっと地方の日本祭りにも日本政府からの支援があるべきでは」「地方の連携を強め、会員減少に歯止めを」などの苦悩の声が次々に出された。

全員で記念撮影した様子

全員で記念撮影した様子

 山村会長は「各地の行事開催が資金難に晒されている。ブラジル政府の支援に頼ってきたが今年は難しい。8月のレジストロ平和灯ろう流しは議員割り当て金が出ないので、残念ながら今年は開催できない。11月の灯ろう流しは開催するが縮小するしかない」との苦渋の現状を告白した。
 加えて「サンパウロの文協の地方理事になっても事実上、何の権限も決定権もない。評議員もそうだ。聖南西連合には25文協、1万家族が傘下にあるが、個人と同じ一票しかないのはおかしいのでは。文協が全伯の日系団体を代表するなら、各地の連合会からの投票を中心に理事会を決定するべきでは。選挙法を含めて定款改正をすべき時期ではないか」と文協がサンパウロ市周辺代表を選ぶ仕組みしかないのに、「全伯の代表」と言われている現状はどこかゆがんでいるとの意見を述べた。
 これに対し、モジ文協の中山喜代治会長は「文協の定款がそうなっているのだから法的問題は何もない。定款は憲法と一緒で従うべき。文協代表が居ない場で批判してもいかがなものか」とけん制すると、山村会長は「あくまで建設的な意見だ。文協を良くするための意見は出すべき。定款は絶対的なものでなく時代の必要に応じて変えていくものでは」と述べた。
 また「個人で文協会員になっても現状では地方在住者には何のメリットもない。だが文協を強化するために法人組織は全て会員になるべきだと思う。地方との関係を見直すべき時では」と付け加えた。
 集いの中で、プレジデンテ・プルデンンテのニッケイフェスチ、モジの秋祭り、サンベルナルド・ド・カンポ移民祭り、バストスの卵祭り、マリリアのジャパンフェスチ、ノロエステ沿線で20回も行われる盆踊りなどが各代表から紹介された。
 中山会長は「我々は各地域の政治家にお願いして資金を集め、常に手弁当で日本文化の普及に邁進している。それなのに日本政府からは何の支援もない。もっと手伝ってくれてもいい。地方文協を訪問してくれるのはありがたいが、我々が欲しいのは具体的な支援だ。地方文協の力を団結して、もっとそれを訴えたらどうか」と提案した。(つづく、深沢正雪記者)


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 日系連合会の集いの中で聖南西連合の山村会長は「連邦下議は513人いるが、半分はイタリア系の苗字をもっており、日系は5、6人。もっと日系団体は政治家と関係を緊密にして、お互いに影響力を持てるように、やり方を工夫して選挙に協力すべきだと思う。州議や連邦下議の選挙は問題ないが、地元の市長や市議選挙は要注意だ」との意見を述べた。するとジュンジャイー文協代表は「20数年続いたPSDBから2年前、反対党(PCdoB)に市長が代わった。我々は選挙に関わらなかったからブドウ祭りなどの市主催行事に参加し、その活動から利益を残している。選挙への参加は注意深くしなければならない」と釘を刺した。難しい件だが、避けて通れない問題でもありそうだ。