連邦政府は9日、記者会見を行い、今後、総額1984億レアルに及ぶインフラへの大型投資、民営化計画を発表した。経済再建を目指すブラジルとしては、国外企業の参加を強く望んでいる。9日付伯字紙サイトが報じている。
「ブラジルは前進し続ける」とのスローガンがつけられた投資計画発表は、9日午前10時30分から行われた。
バルボーザ企画相によると、連邦政府が予定している1984億レアルの民営化計画は、2015年から18年に692億レアル、19年以降は1292億レアルをかけるものになるという。
投資の内訳は、鉄道864億レアル、幹線道路661億レアル、港湾374億レアル、空港85億レアルとなっており、幹線道路に関しては、7州にまたがる国道2603キロの複線化や改修と運営権委譲への入札を今年、残り4371キロの国道整備や運営の関する入札も16年に行う。
鉄道に関しては、南北線3区間の完成やマット・グロッソ州ルーカス・ド・リオ・ヴェルデからパラー州ミリチツーバを結ぶ路線の敷設などの他、中国への物資輸出を念頭に置いたトランスオセアニカ線(中西伯や北伯とペルーを結び、太平洋岸に至る3500キロ)の鉄道建設と運営に関する入札を行う。
港湾関連では、国営港の貨物ターミナルで50件の新規リース契約締結と従来の契約24件の更新、TUPと呼ばれる民営港63港の建設を予定している。第1期はサントス港29、パラー港20のリース契約と更新、第2期はパラナグアやスアッペ、イタキーなどの港での契約や更新を行う予定だ。
空港事業では16年以降、南大河州ポルト・アレグレ、セアラー州フォルタレーザ、バイア州サルバドール、サンタカタリーナ州フロリアノーポリスの4空港の運営権委譲(民営化)を行う。
バルボーザ氏は「今回の投資額はブラジルの景気をてこ入れするのに必要な額で、これを(2000年代の)黄金期まで戻すのにはさらなる投資が必要だ」と語った。
ジウマ大統領も、今回のプロジェクトを「経済成長のためのもの」と強調し、「より効果的に、より早い結果を求めての計画だ」と語った。
投資計画発表前に出た9日付エスタード紙の記事は、政府は国外からの投資を望んでいるとの見方を示した。それは国内の大手建設企業のほとんどはペトロロンに関与した疑惑があるからだ。国庫庁のヴァルジミール・シモン長官は8日、「処罰を受けた企業は不参加願いたい」と語っている。国内の中小企業は道路事業に集まりそうだ。
タグ:ペルー サントス 写真ニュース ジウマ大統領 バイア サルバドール