ホーム | ブラジル国内ニュース(アーカイブ) | CC=ルーラ研究所に献金=連警捜査で300万レ判明=講演料に150万レ支払いも=党大会の焦点は大統領選?
6日のルーラ氏(Ricardo Stuckert/Instituto Lula)
6日のルーラ氏(Ricardo Stuckert/Instituto Lula)

CC=ルーラ研究所に献金=連警捜査で300万レ判明=講演料に150万レ支払いも=党大会の焦点は大統領選?

 ラヴァ・ジャット作戦の渦中にある建設大手カマルゴ・コレアが2011年から13年に、ルーラ前大統領(労働者党・PT)の政策事務所であるルーラ研究所に300万レアル、関連企業に150万レアルの献金を行っていたことが、連邦警察の捜査で明らかとなった。10日付伯字紙が報じている。

 今回の件は、連邦警察がカマルゴ・コレアの2008~13年の経理の記録を調べて判明した。この間に、同社はペトロブラスから合計20億レアルを受け取っている。
 その調書によると、同社からは2011~13年に3年連続して100万レアルずつがルーラ研究所に支払われた。その中の二つは「献金や負担金」扱いだが、2012年7月2日に払われたものは、振込み名義が「選挙ボーナス」となっていた。PT党本部はこの日、同社から100万レアルの献金があったと記録している。
 また、ルーラ氏の講演事業の窓口であるLILSパレストラス・エヴェントス・エ・プブリシダーデに対しても、2011年に33万7千レアル、12年に81万5千レアル、13年に37万5千レアルの計約150万レアルが払われた。
 カマルゴ・コレアからは、ダウトン・ドス・サントス・アヴァンシーニ容疑者とエドゥアルド・エルメリーノ・レイテ容疑者が連邦警察に報奨付の供述を行っており、PT中央会計のジョアン・ヴァカリ・ネット容疑者の要請で選挙献金を行ったと証言している。ヴァカリ・ネット容疑者は4月に逮捕されている。
 ラヴァ・ジャットの捜査でルーラ氏の名前が登場したのは、同事件主犯のアルベルト・ユセフ容疑者が昨年10月に、「ルーラ氏はペトロロンについて知っていた」とする発言を行った時以来だ。ルーラ氏やLILSはラヴァ・ジャットの捜査対象になっていない。
 また、かつてのルーラ氏の右腕的存在で、メンサロン事件の主犯で実刑判決を受けたジョゼ・ジルセウ元官房長官の個人事務所もカマルゴ・コレアから2010~11年に計90万レアルの献金を受けている。
 ルーラ氏は18年の大統領選にPT候補としての出馬を有力視されており、ルーラ氏のシンパで、ルイ・ファルコン党首がリーダーをつとめる内部会派「新しいブラジルを作る会」(CNB)は、11日から開催される党大会で、統一選を念頭に置いた党内の意志統一を図る意向だ。CNBは、財政調整に伴う否定的な動きや、ラヴァ・ジャット作戦で表面化した汚職への関心をそらすため、民主運動党(PMDB)との連立再考を訴え、財政調整後を考えるよう促すことで、統一選挙に向けた挙党体制を固めることを目論んでいる。