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IPCA累積8・47%に=基本金利さらに引き上げか

 地理統計院(IBGE)が10日、5月の拡大消費者物価指数(IPCA)は0・74%上昇し、12カ月間の累積は8・47%に達したと発表したと11日付伯字紙が報じた。
 IPCAは政府の公式物価指数で、12カ月間の累積は、今年に入ってからずっと、政府の目標上限の6・5%を上回っている。累積指数は上昇の一途で、2016年末までにインフレを政府目標の中央値の4・5%まで引き下げるとの中銀の公約達成は一段と難しくなったようだ。
 5月のインフレを押し上げた最大の要因は、家計の25%を占め、4月に0・97%、5月も1・37%上がった食料品の値上がりだ。食料品や飲料は12カ月間の累計では8・8%上昇し、家計を直撃している。
 通常なら5月の食料品価格は値下がり傾向となるが、5月は平年より雨が多く、害虫が発生しやすくなった上にドル高が重なり、農薬などの経費が増大。これらの事情もあり、タマネギは35・59%、トマトも21・38%など、農産物の値上がりが目立った。12カ月間の累計では、タマネギは100・45%、トマトも80・42%値上がりしている。
 居住費も5月に1・22%、12カ月間の累計では17・6%値上がりした。これは電気代や水道代の値上がり、家賃上昇などの影響だが、特に響いたのは、六つの地域で料金が調整され、四つの地域で税金が引き上げられた電気関連の経費上昇で、地域によっては月間10%の負担増となったところもあった。
 5月のインフレは0・68%程度と見ていた市場関係者は発表に驚き、年末時点の年間インフレは8・30%と予想を書き換えた専門家もいる。経済基本金利(Selic)は7月に0・5%ポイント、その後も0・25%ポイント上がり、年14・5%で越年との見方も出始めたようだ。