11日、バイア州サルバドールではじまった労働者党(PT)の第5回全国党大会開会式でジウマ大統領が演説を行い、現在連邦政府が行っている財政調整への理解と協力を求めた。だが、全体的にムードは盛り上がりに欠けた。12日付伯字紙が報じている。
ジウマ大統領は23時頃に壇上に立った。そこで大統領は「私たち(連邦政府)は今も労働者の側に立っており、PTが国政についたときから守り続けてきた国民への約束を何も変えてはいない」と発言した。
ジウマ大統領は、ジョアキン・レヴィ氏を昨年11月に財務相に指名して以来、矢継ぎ早に打ち出された「失業保険や遺族年金の受給資格を厳しくする」などの政策が、「党の方針に反する」とする一部のPT党員から強い反発を受けていた。
同大統領は、現在行っている財政調整は「ブラジルが再び経済成長するために不可欠なもの」とし、「PTなら、ブラジルが先進国の仲間入りするという戦略的な目的を達成するために従来とは違う戦略をとる必要が生じることは理解できるはずだ」と主張した。
さらに、不満分子に対しても、仲間割れをするのではなく協力することを求め、現在行っている政策は、最も貧しくて国の助けが必要な人たちの権利に配慮し、よく考えられた強力なものであることも強調した。
だが、ジウマ大統領の熱弁にもかかわらず、会場にいた520人の党員は演説半ばで退席しはじめ、終わる頃にはまばらとなっていた。会場の側壁には反対分子による「レヴィの計画のいいなりになるな」との垂れ幕が飾られていた。
ルイ・ファルコン党首はこの日、ジウマ大統領らに先駆けて行った演説で連邦政府の経済政策を批判したが、財政調整の名を出して直接批判することは避けた。
会場は私語が多く、携帯電話で写真を撮る姿が目立つなど、聴衆としてのマナーの悪さが目立ったが、ルーラ前大統領の演説は衆目を集めた。前大統領は今週報道されたカマルゴ・コレア社からルーラ研究所への献金疑惑には触れず、その代わり、「10年前からPTをつぶそうとしている者がいるが、PTはまだ生きている」と語り、聴衆たちの気を引いた。
ルーラ氏はさらに、「今、最も解雇が行われているのはマスコミだ」とし、フォーリャ紙やグローボ紙の集団解雇や、「ヴェージャ」誌を抱えるアブリウ出版の規模縮小などを皮肉るなど、マスコミ批判を展開した。
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