労働者党(PT)と民主運動党(PMDB)との関係が、先週末のルーラ前大統領(PT)やエドゥアルド・クーニャ下院議長(PMDB)の攻防で、悪化の一途を辿りつつある。13~15日付伯字紙が報じている。
ルーラ氏は12日、13日付本紙でも報じた、ラヴァ・ジャット作戦に関する下院の議会調査委員会(CPI)がルーラ研究所のパウロ・オカモト所長を召喚したことに不満を示し、ミシェル・テメル副大統領(PMDB)に電話をかけ、この召喚承認における同党の責任を追及したという。
ルーラ研究所は2011~13年に、ラヴァ・ジャットの疑惑企業の一つであるカマルゴ・コレアから300万レアルの企業献金を受け取ったとされ、所長のオカモト氏は、ルーラ氏の長年にわたる親友でもある。
テメル氏は「自身も下院でのオカモト氏召喚の決定に驚いた」とルーラ氏に伝えた後、この件についてクーニャ議長に尋ねたところ、同議長も自身は召喚承認への関与を否定したという。
ルーラ氏と親しい関係者はこの件に関し、オカモト氏の召喚は2018年のルーラ氏の大統領選出馬にダメージを与えるためのものではないかとの疑念を示している。
一方、11~13日にバイァ州で行われたPTの党大会では、一部勢力が主張する「PMDBとの連邦政府での連立解消」案は退けたものの、会場では、連邦政府の妨害をしている」「日和見主義者」など、政府の意に反する投票結果を導くクーニャ議長を批判する声が聞かれ、「フォーラ(やめろ)、クーニャ」との野次も飛び交った。
クーニャ議長はこれを受け、14日付エスタード紙のインタビューに答えた際、連邦政府のアルチクラソン(政局調整)のメンバーにテメル副大統領が入ったものの、アロイージオ・メルカダンテ官房長官やジャック・ヴァギネル国防相(共にPT)によって権限を弱められていると不満を表したうえ、「2018年の大統領選の際、PMDBはPTとは組まないだろう。現在の連立のあり方は政治モデルとしては行き詰っている」とまで語った。
同議長はPTと党大会で自身が批判されたことに怒り、14日にツイッターで「おそらくPTは党大会でPMDBとの連立解消を認めた方が良かったのだろう。PMDB党大会で連立解消案を退けられるかどうかはわからない」と書いた。
連邦政府はこの成り行きに懸念を示し、国防相を通し、PT幹部に冷静な対処を要請した。
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