日系諸団体が11日夜、サンパウロ市文協で中前隆博・在聖総領事の歓迎会を行なった。日系5団体代表にJICAやJETRO、麻州からも来場者があり、貴賓室は約250人が詰め掛ける超満員となった。
あいさつに立った呉屋春美・文協会長は「外交120周年、在聖総領事館設立100周年と重要な年を迎える本年。距離は離れている両国だが、より密接な関係になることを望む。新総領事には管轄内の隅々に足を運んでいただき、移住者らに励ましの声をかけてほしい」と激励した。
雅子夫人と共に出席した中前総領事は、「これまで大使館のあるブラジリア勤務だったが、日系社会の中心地であるサンパウロに赴任できたことは喜び。慰霊碑にも参拝したところで、先駆者のご苦労は敬服に値する。昨年は安倍晋三首相の来伯が実現し、さらに友好関係を緊密にする機会を迎えている。大部一秋、福嶌教輝に続く総領事として業務に励みたい」とポ語で決意表明した。
呉屋会長から雅子夫人に花束が手渡され、援協の与儀昭雄副会長の発声で乾杯した。その後は懇談の時間が設けられたが、新総領事にあいさつするため大勢の参加者が列を成し、中前総領事は午後10時まで丁寧に対応していた。
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今月9日に着任以来、すでに何度も日系行事に足を運んでいる中前隆博聖総領事。自身の歓迎会、故・大部一秋前総領事を偲ぶ会、芸能祭に白寿者表彰と毎週のように文協ビルを訪れている。白寿者表彰では式典後、貴賓室で受賞者の大先輩と記念撮影に収まる姿も。この調子で〃伝統〃の移住地巡りもフル回転?!