スポーツ省の発表によると、日常的に(週3回以上)運動しているブラジル人は32・1%で、46%はほとんど運動していない。スポーツを始めた人の72%は24歳になる前にやめてしまうという。
スポーツ省の発表は、13年に行われた国家スポーツ診断(Diesporte)と呼ばれる調査に基づいている。同調査は全国の国民8902人を対象に行われた。
運動をほとんどしない人の割合は、米国の40・5%、ロシアの20・8%、中国の31%、インドの15・6%を上回る。ブラジルより運動をしない人の割合が高いのは、アルゼンチン68・3%、南アフリカ52・4%、ポルトガル53%がある。
運動をほとんどしないと答えた人の70%は、学業、仕事、家族のために時間が取れないと理由を挙げた。それに続く理由としては、健康問題、不精、効果が実感できないなどがあった。
心臓病とスポーツ医学が専門のナビル・ゴライエブ氏によると、意欲を持って運動を続ける難しさは薬の摂取を長期間続ける難しさと似ているという。同氏によれば、長期の投薬が必要な患者の60%は1年以内に服用をやめてしまうという。
心理学者でサンパウロ総合大学体育学部教授のカチア・ルビオ氏は、運動する喜びは、幼少期にはぐくまれなくてはならないとし、「学校の体育教育を軽んじることは、身体的な『文盲』につながる」と語る。
大都会で生活する人は日常的に運動するのが難しい事は専門家も認めるところで、サンパウロ、リオ、ベロ・オリゾンテといった大都会が集中する南東部は、日常的に運動する人の割合が27・5%で最も低かった。
なお、男性が行う運動は、歩く62・1%、アカデミアなどで体を動かす15・4%、サイクリング21・3%など。種目としてはサッカーが70・2%でダントツで、格闘技や個人競技としての陸上をする人も17・1%と5・1%いた。
女性の場合は歩くが677%、アカデミアなどで体を動かすが28・1%、サイクリングが12・4%。好まれる種目はサッカー23・4%、バレーボール20・5%で、水泳を行う人も9・4%いた。(24日付フォーリャ紙より)