日伯外交関係樹立120周年の本年、寄港が正式に発表された。23日に在聖総領事館から概要が明かされ、当地には7月末からの11日間にレシフェ、リオ、サントスへ寄港することが分かった。艦隊来伯は移民百周年の2008年以来、7年ぶり11回目となる。
昨年から調整していた練習艦隊の寄港が正式に決まった。海将補の中畑康樹氏(愛媛)を司令官とする艦隊が、海上自衛隊初級幹部を対象に長期間航海(5月21日~10月27日)をすでに始めている。
出発したのは「かしま」(小沢輝男艦長、兵庫)、「やまぎり」(橋本聖一艦長、熊本)「しまゆき」(小圷聖一艦長、愛知)の三隻で、幹部としての必要な知識と技能を育成させるとともに、友好親善関係の増進寄与を目的に12カ国16寄港地を訪問する。
現在は米国、グラテマラといった北中米地域を巡航しており、ブラジルには今から1カ月後の7月28日、ペルナンブコ州都レシフェに到着する。31日まで滞在し、リオには8月4~7日に「かしま」が、サントスには同月5~8日に「やまぎり」と「しまゆき」が分散入港することになっている。
初級幹部166人の出身県も公開された。主だった県で埼玉15、愛知、東京が14、神奈川、千葉が13、福岡8など全42県。また女性乗員は55人となっている。サントスを出港する8日まで各地で行事が行なわれる見込みだ。
レシフェでは到着した28日夜、港で中畑司令官、梅田邦夫大使による交流レセプションが行なわれる。在レシフェ領事事務所によるとまだ詳細は調整中だが、レシフェ日本文化協会の伊与田明会長は「7年ぶりの来伯。交流会や一般公開があるので楽しみ」と地元から期待する声を寄せた。
在聖総領事館によれば、サントスに寄港する5日にサンパウロ市を訪れ、歓迎会が行なわれる見込み。日系諸団体が主催し、文協大講堂で昼に開催を予定し、式後には各県人会による歓待行事も準備中だ。6、7日にはサントスで公式行事(艦上レセプション、サントス日本人会訪問など)に臨む。
リオでは6日夕方、外交120周年記念委員会が主催し、市内の日系協会会館にて歓迎会を行なう。リオ州日伯文化体育連盟の鹿田明義理事長は「我々も到着を心待ちにしている」と胸を膨らませた。離伯後はウルグアイ、亜国、チリ、ペルーなどに寄港する。