「日本移民の日」を迎えるにあたり、ご挨拶を申し上げます。
日本人のブラジル移住は今年107周年を迎えました。第一回笠戸丸移民の方々がサントスに上陸されて以来、戦前戦後に日本からブラジルに移住した約26万人の方々、またその子孫の方々は、今日の日伯両国の発展に多大な貢献をされてこられました。
在サンパウロ日本国総領事館は、1915年に設置され本年で100周年を迎えますが、これよりも長い107年の道程には、開拓先亡者の方々の筆舌に表し難い困難があったと伺っております。ブラジルの大地に眠る多くの先人に対し、改めて深い敬意を表すると共に、衷心より追悼の意を捧げます。
昨年は2014FIFAワールドカップにおける日本代表の出場、また安倍総理大臣のブラジル公式訪問等があり、日伯両国間の交流促進が飛躍した年となりました。本年は「日ブラジル外交関係樹立120周年」を祝い、当館管轄地域内におきましても、年初以来各地で120周年記念事業が開催され、今後も多くが予定されています。この記念すべき年を、皆様と共にお祝いすると共に、日伯両国の絆が更に強まることを願っております。
サンパウロはブラジルにおける経済・文化の発信地としての役割を担い、その内容は年々多様化し、また重要度も増してきております。私共も、皆様と一体となってその役割に取り組むとともに、サンパウロにおける「ジャパンハウス(仮称)」の開設準備等を日系社会の皆様と連携しつつ進めることを通じて、更なる日伯両国の相互理解が深化することを期待しています。
来年は、南米大陸で初開催となる2016年オリンピック・パラリンピック夏季大会がリオデジャネイロで開催され、日本選手と共にブラジル日系選手の活躍が大いに期待されております。さらに、2020年の東京大会へと続くオリンピック・パラリンピックを通じ、両国の交流が更に発展することを願っています。
結びに、改めて先人のご遺徳を偲び,皆様方お一人おひとりのご健康とご多幸を心よりお祈り申し上げると共に、日系社会の益々のご発展を願い、ご挨拶とさせていただきます。