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チュニジア=高級ビーチでの無差別テロ=犠牲者の1人はブラジル籍女性

 6月26日、チュニジア中部にある保養地スースのホテルのプライベートビーチで発生した、イスラム過激派による無差別発砲テロの犠牲者39人の中に、ブラジル籍を持った女性がいたことが分かったと6月30日付G1サイトが報じた。
 犠牲者はポルトガル在住で、ポルトガルとの2重国籍を持つマリア・ダ・グロリア・モレイラさんで、休暇でチュニジアの海岸を訪れていた。モレイラさんの件は、チュニジアのポルトガル大使館が事件直後から扱っているが、ブラジル大使館も、同国に来ている遺族のために支援体勢をとっている。
 ポルトガルのメディアによると、被害者は夫と共にスースに旅するのが長年の慣わしだったが、2年前に夫がなくなったため、今回は一人でホテルに宿泊していた。被害者は孫の誕生祝いのために6月29日にポルトガルへ帰る予定だったが、無言の帰郷となった。
 スースでの犯行に及んだサイフ・レズギ容疑者は、ホテルの前で警察によって射殺された。現地治安情報筋によれば、犯人は国境沿いの過激派と接触を続けていたことが判明しており、リビアにあるイスラム教過激派のキャンプで軍事訓練を受けた可能性が高い。当局はテロ行為を支援していた容疑で別の男性3人を逮捕したとも報じられている。
 観光はチュニジアの主要産業だが、同国では、3月18日にも首都チュニスの国立バルドー博物館で21人の犠牲を出すテロが発生しており、わずか3カ月余りでのテロ再発となった。