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「中国のアップル」ブラジルに=スマホが何と499レアル

 創業5年で世界第5位の生産量を誇る会社に成長し、「中国のアップル」と呼ばれる小米科技(Xiaomi、シャオミ)が、6月30日にサンパウロ市で開催されたイベントで、ブラジルでのスマートフォン販売開始を宣言した。
 アジア以外の地域では初めてとなるスマホ販売のアナウンスは、2013年9月に同社副社長に就任したブラジル人のウゴ・バーラ氏によって行われた。
 ショッピング・ヴィラ・オリンピア内にあるNet劇場は800人を収容できるが、イベントの事をフェイスブックで知り、州の内外から押しかけた同社のファンで長蛇の列ができたため、プレゼンテーションは人を入れ替え、繰り返し行われた。
 7月2日からブラジル国内で発売開始となるのは、Redmi 2と呼ばれる機種で、メモリーRAMは1GB。本体は2Gのチップが2枚装着でき、画面の大きさは4・7インチ、アンドロイドをベースとするMIUIと呼ばれる同社製ソフトで動く。背面のカメラは8メガピックス、正面にも2メガピックスのカメラがついている。
 同程度の機能がついている機種は、モトローラのMoto G2やアップルのiPhone 6などだが、Moto G2は699レアル、iPhone 6は1699~3200レアルで販売されているのに対し、Redmi 2は499レアルで売り出される。
 現在はモトローラやLGといったパイオニアの後塵を拝しているが、瞬く間に中国トップの人気企業に躍進した小米科技は、マレーシアやインドネシア、インドといった国々にも進出。昨年からはアメリカやフランス、ドイツ、イギリスでも、Mi Bandと呼ばれる腕輪(ブラジルでも95レアルで販売)を売り始めた。
 だが、アジア以外の国で同社のスマホが買えるのはブラジルだけだ。バーラ氏によれば、近未来的には、サンパウロ州ジュンジアイ市にあるFoxconnの工場でRedmi 2を製造する計画もあるという。実際の製造が始まれば、同工場はアジア以外の国では初の製造拠点となる。
 小米科技では、フェイスブックなどの社会ネットワークサービスを利用して宣伝するなどの方法で経費を削り、Redmi 2の発売価格を499レアルに抑える事に成功したという。(1日付エスタード紙より)