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前CBF会長=Jマリン米国送還阻止へ=強力弁護団に既に190万レ

 収賄などの容疑で5月27日にチューリッヒで逮捕された前ブラジルサッカー連盟会長のジョゼ・マリン容疑者が、今月1日に米捜査当局が同氏の身柄を米国に送還するようスイス当局に要請したことを受け、それを阻止するべく動いていると3日付フォーリャ紙が報じた。
 同容疑者の弁護団は米国送還を防ぐことと、仮に送還が決まっても、送還先で自宅軟禁になるよう交渉することの両面作戦を取る構えだ。
 米司法当局はマリン容疑者に対し、詐欺、収賄共謀、マネーロンダリングの容疑をかけている。
 弁護団は三つの観点から同容疑者の米国送還を防ごうとしている。
 最初は、共謀罪はブラジルの法律には含まれておらず、スイス刑法に一部が含まれているのみという事実で、スイス当局が送還を認めるには、同容疑者が出身国籍の法律に反していなければならないと主張する模様だ。
 次は証拠が不十分だという事実で、容疑者の米国送還要請状には罪状が明記されておらず、送還の根拠は他の容疑者の供述に基づく推論でしかないと主張している。最後の論拠は、同容疑者は83歳で米国送還や刑務所収監に耐えられる身体ではないということだ。
 マリン容疑者は米国の弁護士も雇い、米国送還となっても米当局に罰金を支払い、ニューヨークのアパートを借りて自宅軟禁をと目論んでいる。
 同容疑者はスイスと米国で各2人の弁護士と契約しており、その費用は既に190万レアルに達しているという。