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LJでも疑惑をかけられたジルセウ氏(Fabio Rodrigues Pozzebom/Agência Brasil)
LJでも疑惑をかけられたジルセウ氏(Fabio Rodrigues Pozzebom/Agência Brasil)

LJ=ジルセウに新たな収賄疑惑=カマルゴ被告が供述=400万レをPT会計に=担当弁護士は即座に否定も

 ラヴァ・ジャット作戦(LJ)の被告の一人が14日、メンサロン事件の主犯として実刑判決を受けたルーラ政権時の官房長官のジョゼ・ジルセウ氏(労働者党・PT)に400万レアルの賄賂を贈ったとの報奨付証言を行った。15日付伯字紙が報じている。

 証言を行ったのはトーヨー・セタル元役員のジュリオ・カマルゴ被告で、パラナ州連邦地裁のセルジオ・モロ判事に対し、ジルセウ氏に現金で400万レアルを届けたと語った。
 同被告は、ペトロブラス(PB)サービス部元部長のレナト・ドゥケ被告やPTの元中央会計のジョアン・ヴァカリ・ネット被告他、計27人の資金洗浄(マネーロンダリング)容疑に関する裁判で証言した。
 同被告はモロ判事の「レナト・ドゥケ被告をPBサービス部部長に推薦したのはジルセウ氏だったのか」との質問に「はい」と答え、贈賄もドゥケ氏の依頼に基づいて行ったと答えた。
 15日付エスタード紙によれば、同被告はカマルゴ・コレヤ社や三井グループがPBと契約を結ぶ際にロビイスト的な役割も果たしていた。同被告は以前にも、1億200万レアルを民主運動党(PMDB)のロビイストのフェルナンド・ソアレス被告に、3500万レアルをドゥケ被告に払ったと供述している。
 同被告の前には、PBサービス部課長だったペドロ・バルスコ被告も、PTへの賄賂はクリチーバの刑務所に収監されているヴァカリ・ネット被告を通して支払われたと証言している。
 カマルゴ被告とバルスコ被告は他の報奨付供述者らと共に、パラナ州のReparとサンパウロ州のReplanの二つの製油所建設事業やガス油送管敷設事業での贈収賄と資金洗浄罪に問われている。
 また、ヴァカリ被告とドゥケ被告ら27人は、前述の二つの製油所建設事業とアラゴアス/ペルナンブッコ州間ならびにアマゾナス州のガス輸送管敷設事業で、1億3500万レアルの贈収賄に関与したとされている。
 カマルゴ被告の供述後、ジルセウ氏の弁護士のロベルト・ポドヴァル氏は「(ジルセウ氏の個人会社)JDアセソリアが受け取った金はすべて領収書があるし、書類は全てモロ判事に送ってある」とし、400万レアルを受け取って無申告などありえないと弁明。「カマルゴ氏は自分の発言の証明をしなければならない」「4度目の供述で今なぜそんなことを」と不信感もあらわにした。
 14日は、コーロル元大統領やジウマ第1期政権の閣僚2人を含む政治家らがLJで家宅捜査や物件押収なども起きたため、ルーラ前大統領はジウマ大統領や一部閣僚と今後の対策を話し合った。ルーラ氏は、ジウマ氏罷免への動きがある中で連邦警察の捜査が過熱して政治的な危機が深刻化するのを懸念し、「事態はさらに悪くなるだろう」と発言したという。