ホーム | ブラジル国内ニュース(アーカイブ) | サンパウロ市の水道料金再値上げ=昨年12月以来既に3度目

サンパウロ市の水道料金再値上げ=昨年12月以来既に3度目

 サンパウロ市の水道料金は過去半年で2回値上がりしているが、また上昇すると16日付エスタード紙が報じた。サンパウロ州水道公社(Sabesp)は、水道代を7・5%上げ、その分をサンパウロ市の下水設備や社会資本整備工事用基金に回す意向だ。
 同公社は14年5月に5・44%の値上げを認められたが、サンパウロ市との契約見直しなどのために値上げを延期し、12月にインフレ込みで6・5%値上げした。
 通年の渇水で14年の収益は10億レアルの減収となったため、同公社はその後、サンパウロ市を含む359市で22・7%の料金調整を要請したが、サンパウロ州上下水道エネルギー規制機関(Arsesp)は6月に15・24%の値上げを承認した。希望通りの料金改定が認められなかったため、同公社は下水道整備への投資を半減すると発表した。
 同公社によると、今回の値上げは10年6月に同公社とサンパウロ市が結んだ向こう30年間のサンパウロ市の給排水を担当するという契約の見直しによって生じたもので、昨年6月に行うはずの見直しは水危機故に延期された。
 相次ぐ値上げに市民の生活も圧迫されており、「水は制限されるばかりなのに水道代は上がっている」というサンパウロ市北部のモライス・アメドエイラさん(32)や、「恥ずべき行為だ、例えダムの水位が戻っても上がった水道代は元に戻らない。もうすぐ水を買うお金だってなくなる」というサンパウロ市東部在住のウェングレール・デ・オリベイラさん(24)など、不満の声が高まっている。