ブラジル航空会社のTAM航空(チリのLAN航空と合同で今年4月よりLatamグループに)が20日、同社運行の国内便の8~10%を今年中に削減すると発表したと21日付伯字各紙が報じた。
同社は今回の減便措置の理由を、不況・インフレ・ドル高の三重苦によって引き起こされた、航空業界全体の不況によるものと説明している。
同社は、航空路の閉鎖は行わないが、運行頻度が下がるとしている。
航路変更の是非は未だ検討中だが、これまで直行便で結ばれていた航路を経由便にして、出費を抑えると同時に、顧客には便を減らしていないと説明する可能性がある。
TAM社は既に国家民間航空庁(Anac)に対し、23便の国内便、国際便の運休を申請した。
同社は今回の減便措置で、2万8千人職員の2%の人員整理を行う見通しを持っている。「我が社は不況に対抗すべく、今回の措置を取るに至った。顧客の利便性を損なうような航路網の変更は行わず、効率性を上げて我が社の競争力を高める事が狙いだ」と、クラウジア・センデル社長は述べた。
今回の航路網の変更は、Latamの計画しているブラジル北東部に主に欧州行きの便がとまる〃ハブ空港〃を選定する計画(16日付弊紙既報)に影響を及ぼすものではないとしている。
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