ペトロブラス疑惑を捜査する第17次ラヴァ・ジャット作戦(LJ)が3日に行われ、労働者党(PT)の元官房長官、ジョゼ・ジルセウ容疑者が収賄の容疑で逮捕された。同容疑者は主犯として実刑判決を受けたメンサロン事件に続いての逮捕となった。3日付伯字紙が報じている。
3日午前、ジルセウ容疑者はブラジリアで連邦警察により逮捕された。同容疑者はメンサロン事件の有罪判決で12年11月より受刑中だが、13年11月から昼間外出(セミ・アベルト)、同10月28日からは自宅軟禁(アベルトまたはプリゾン・ドミシリアル)の形の服役となり、昼間の労働が認められている状況だった。
ジルセウ容疑者には今回、再犯防止を兼ねた拘束期間延長が適用され、さらにコンピューターや携帯電話も押収された。
さらに、同容疑者の実兄のルイス・エドゥアルド・デ・オリヴェイラ・エ・シウヴァ容疑者もサンパウロ州リベイロン・プレットで逮捕された。同容疑者に加え、PTの元秘書のロベルト・マルケス容疑者も逮捕されたが、2人はジルセウ氏同様に拘束延長が適用されている。
ジルセウ氏は2005年にメンサロンの疑惑が発覚して官房長官を辞任、12年に実刑判決を受けた。不敵にも、その後も兄を替え玉にして収賄を続けていた疑惑がもたれている。
ジルセウ容疑者は06年から13年にかけて、ルイス容疑者も共同経営者として名を連ねる自社JDコンスウトリアに、企業から合計で3900万レアルを受け取っている。うち950万レアルがLJで捜査対象の企業によるものだ。
ジルセウ容疑者の名前は、トーヨー・セタル社のジュリオ・カマルゴ被告の報奨付証言で登場している。それによると同氏はペトロブラスの当時のサービス部長、レナト・ドゥケ被告の要求に従って、ジルセウ容疑者に400万レアルを現金で送った、との証言を行なっていた。
現在までに4件の刑事告発を受けているドゥケ被告を同職に推薦したのもジルセウ氏だ。
今回、「ピシュレコ」と銘打たれたLJでは、上述の3容疑者のほかに5人の容疑者の一時逮捕、6人の警察への強制連行での事情聴取、26件の家宅捜査が行なわれた。一時逮捕者の中には、ペトロブラス内でエスピリトサント州での建設を担当していたセウソ・アライペ容疑者の名前もある。
連邦検察庁のカルロス・フェルナンド・ドス・サントス・リマ検察官は3日の記者会見でジルセウ容疑者に関し、「メンサロンでは議会での支持を取り付けるためにブラジル銀行が利用されたが、今回はそれがペトロブラスを通じて行なわれた。同じDNAだ」と語った。
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