国内外でチケット販売や各種目のリハーサル大会が始まるなど、来年8月5日の開幕をちょうど1年後に控えた現在の準備状況、競技の展望などを、5日付けの伯字各紙、サイトが報じた。
テニス会場、屋内自転車競技場と、陸上競技・サッカーが行われるエンジェニャン競技場の工事の遅れが懸念される以外、競技場はおおむね計画通りに建設されてきており、「選手村は年内にも引渡し可能」と報道されている。
昨年来の懸案事項はヨット・セーリングの行われるグアナバラ湾の水質問題だ。湾内の水質汚染は激しい。招致時には水質を80%まで浄化させる公約だったが、来年までに可能な浄化率は65%だといわれている。
工事の遅れが深刻なのは、世界中から訪れるファンの足となる公共交通整備。イパネマとオリンピックパークを結ぶ地下鉄4号線の延長工事や、市内北部のデオドーロ会場とオリンピックパークを結ぶバス専用レーンは来年6月の完成見込み。万が一、ストを含む不測の事態が起きたり、工事停滞を伴う何らかの事故が発生したら、もう大会開幕には間に合わないギリギリの日程とみられる。
一方、大会の盛り上がりを大きく左右する、ブラジル選手の調整具合に目を移すと、体操つり輪のアルトゥール・ザネッチ、男女バレーボール、水泳50メートル自由形のセーザル・シエロ・フィーリョなどが識者の推す金メダル候補だ。
男子サッカーに関しては、近年のブラジルサッカーの低調振りから若干弱気の予想だが、メダル争いには間違いなくからんでくると見込まれている。
チケット販売に関しては5月の1次抽選では人気種目に申し込みが集中したためか、完売した種目は多くなかった。今月発表の2次抽選では「種目を問わず、とにかく五輪を」と望む人達の申し込みが分散するようなら、完売する種目も多くなる。「ファイナルコール」(お急ぎください)の見出しで煽るメディアも現れた。
09年に開催決定以来足掛け6年。いよいよ開幕まで残り365日となり、〃シダージ・マラヴィリョーザ〃(リオの愛称、輝かしい町)は待ったなしのカウントダウンに突入した。