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あの大敗の日が祝日となるか(Marcello Casal Jr./Agencia Brasil)
あの大敗の日が祝日となるか(Marcello Casal Jr./Agencia Brasil)

「W杯1―7の屈辱」を市祝日に?=熱烈サッカー・ファンの議員が提案

 昨年のサッカーW杯準決勝で、セレソンがドイツに1―7で大敗した7月8日。サッカー王国最悪の屈辱の日を、むしろ「市の祝日」にしてしまおうという法案が、ある都市で提案されて話題となっている。
 その都市の名はカンピーナス。サンパウロ州第2の都市に数えられるれっきとした大都市だ。提案したのは同市の市会議員ジョッタ・シウヴァ氏(ブラジル社会党・PSB)。地元カンピーナスでは、ラジオでサッカーの実況アナウンサーもつとめている人物だ。
 提案された休日の名前は、ずばり「ゴール・ダ・アレマーニャ」(ドイツのゴールの日)。この試合のテレビ中継で、名物実況アナウンサーのガルヴォン・ブエノが7回に渡って叫んだ言葉だ。
 「私がこの提案を行なったのは冗談なんかじゃない。サッカーに情熱を傾けるブラジル国民として、あの日はこれ以上ない悲劇。あの悲劇を思い出すことによって、それを乗り越え変わっていくことが大事なんだ」とジョッタ議員は前向きに語っている。
 自分が議員である限りは、毎年7月8日は議会内であの敗戦に関しての討論会を行ないたいとし、「マスコミやクラブの経営者たちを呼んで、ブラジル・サッカーを分析するための討論を行ないたい」としている。
 その熱意の甲斐もあり、3日にその法案は議会に提案された。この法案が現実のものとなるためには、2回の審議と投票が行われた末に、同市のジョナス・ドニゼッテ市長の署名を経ないとならない。奇遇なことに、同市長と同議員は共にサンパウロの隣州、パラナ州のアトレチコ・パラナエンセのファンだという。
 ジョッタ議員は、この法案が必ず承認されるとの自負を持っている。だが、〃夢〃はそこで終わらず、「全国でより多くの都市でこの日を祝日にして、スポーツについてもっと語り合うことを願っている」と語っている。