樹海

 在聖日本国総領事館から11日、「8月16日午後2時から大統領辞任を呼びかける反政府デモが計画されているので、最新の情報を収集し、デモに巻き込まれないように」と呼びかけるメールが届いた▼サンパウロ市のデモは午後2時からパウリスタ大通りのサンパウロ美術館(MASP)でと呼びかけられており、その周辺は混乱が予想される。全伯では200以上の市でデモ開催の予定で、インターネットなどでは200万人の参加をとの呼びかけもある▼他方、労働者党(PT)や中央統一労組(CUT)、ABC地区の金属労組は同じ日、ジウマ氏擁護のためにサンパウロ市イピランガのルーラ研究所前で「民主主義擁護」を謳った集会を行う。ルーラ前大統領は11日、社会運動などに参加する農村女性達による〃マルガリーダ達の行進〃の開会式で、誰もがミスを犯すが、全てのミスが容認される訳ではない事を認めた上で、「大統領は国民の代表なのだから、彼女がミスを犯した時は、それを修正できるよう助けるべきだ」と強調。「現在起きている政治的、経済的危機の責任を大統領だけに負わせるべきではない」とも述べた▼ジウマ大統領は12日、同行進の閉会式で農村部での女性への暴力撲滅などを約すと同時に、「船を御すのが困難ならば、(私は)帆を帆げたに結ぶが、(帆や船を)壊しはしない」とし、直面する危機を乗り越えていくとの気概も示した▼ブラジルの今後は不透明感が拭えないままだが、16日に関しては、反政府/反ジウマと、大統領支援という相反する集会が同じ市で呼びかけられたりしており、両者の抗争なども起こりうる。領事館ではないが、くれぐれも注意を願いたい。(み)