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サンパウロ市大都市圏=今年最悪の虐殺事件発生=オザスコ市等で19人死亡=犯人捕まらず動機も調査中

 13日夜、サンパウロ市の西に位置するオザスコ市とバルエリ市で連続無差別殺人があり、少なくとも19人が死亡したと14日付伯字サイトが報じた。
 アレシャンドレ・デ・モラエスサンパウロ州保安局長は14日午前中の記者会見で、今回の事件を「サンパウロ州で今年最悪の虐殺事件」と呼び、死者の数はオザスコ市で15人、バルエリ市で3人、イタペヴィ市で1人の計19人、負傷者は7人と発表した。6人の被害者の身元が判明しており、うち5人は犯罪歴があった。
 この殺人事件は、3市の11の異なる地点で起こったが、現時点では誰も逮捕されていない。
 「殺人事件が組織立ったものかどうかはまだ明言できないが、10件は短時間に連続して起こっている」とオザスコ警察オペレーションセンターのモンテイロ軍曹は、取材に対し答えた。
 最初の殺人は、13日の午後8時50分に、オザスコ市内、バルエリ市との境界にあるバーで起こった。
 目撃者が、TVのインタビューに語ったところでは、2台の車で乗りつけた男たちがバーに乱入し、10人を銃撃した。4人は即死、6人は病院に運ばれたが、4人が亡くなった。
 一連の事件で負傷した人の一部は、バルエリの市立病院とイタペヴィの総合病院に運ばれた。
 同事件に関しては、先週、オザスコ、バルエリの両市で警官と市警備隊員が殺害されたことへの報復との憶測も流れているが、今後の捜査はオザスコ第10警察署と殺人罪・人身保護担当課(DHPP)が協力し、各事件の因果関係や関連性を明らかにして行く。
 この事件を受け、ジェラルド・アルキミンサンパウロ州知事(民主社会党・PSDB)は14日に予定されていた公務をキャンセルし、同日朝、モラエス保安局長と治安対策について協議した。
 ジョルジェ・ラパス・オザスコ市長(民主社会党・PSDB)は、ラジオ局のインタビューに、捜査には行政と市警の連携が不可欠だとし「市は市警と協力して捜査を進めていく意向だ。今は困難な状況を一刻も早く解決するため、団結する時だ」と述べた。