16日に起きた全国規模でのマニフェスタソン(抗議行動)を受け、ジウマ大統領(労働者党・PT)の辞任、もしくは罷免を求める声はさらに強まっている。この声に呼応するように野党最大党・民主社会党(PSDB)のカルドーゾ元大統領はジウマ大統領に対し、辞任を勧めるようなコメントを文面で発表した。18日付伯字紙が報じている。
ダッタフォーリャが16日にサンパウロ市パウリスタ大通りのマニフェスタソンに参加した人たちを対象にアンケートを行ったところ、実に85%の人が「ジウマ大統領は辞任すべきだ」と思っており、82%の人が「罷免されるべきだ」と考えているという。
さらに、「ジウマ氏が大統領職を追われることは現実にあると思うか」の質問にも「そう思う」が49%で、「現実にはそうならないだろう」の44%を上回った。
そんな中、カルドーゾ元大統領は17日、自身のフェイスブックに「もし大統領自身が、自ら辞任する、もしくは自分の政権運営上の過ちを認めた上で国を回復させるための具体的な方策を打ち出すといった対策を講じることができないなら、ラヴァ・ジャットの影響ゆえに、連邦政府と議会のあいだの溝はさらに拡大していくだろう」と書き込んだ。
さらに、カルドーゾ氏は、ブラジル新憲法制定時の憲政議会議長なども務めたことがあるウリセス・ギマランエス氏が下議時代の92年に、罷免前のコーロル大統領(当時)に「あなたは自分は大統領だと思っているだろうが、もうそうじゃない」と語ったエピソードを例に挙げ、国民の支持を喪失しているのに「選挙で当選した」と主張するジウマ氏を批判した。
カルドーゾ氏は、マニフェスタソンで囚人服を着た人形を作られたルーラ元大統領に関しても、「あんなものを作られる元大統領が後ろ盾するのでは政府も悪影響を逃れられない」と皮肉った。
カルドーゾ氏はメッセージを送信後、PSDBのアエシオ・ネーヴェス党首とジェラウド・アウキミンサンパウロ州知事を自宅に集めて会談を行っている。カルドーゾ氏はかねてから、ジウマ大統領に対しては「党内で共通の態度をとる必要がある」と語っていた。アエシオ氏は罷免や辞任を求める動きに賛同しているが、アウキミン知事は慎重な構えを見せている。
アロイージオ・ヌーネス上議は3者の会談後、上院の演壇に立ち、「もし今、議会にジウマ大統領罷免請求が提出されたら、PSDBは罷免に票を投じる」と語った。
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