日伯友好掛け橋協会(中沢宏一会長)は14日午後、サンパウロ市の宮城県人会館で第5回シンポジウムを行なった。外交樹立120周年記念誌制作のため毎月開催している。今回は終戦月に合わせ、テーマを大東亜戦争に設定。通常の倍となる約80人が訪れた。
会冒頭にはDVD「玉音放送と終戦」が上映された。続いてブラジル日本会議の徳力啓三理事長が登壇し、「大東亜戦争の始まりと終わり―仕掛けられた戦争と東京裁判」と題した講演を行なった。
「日本人300万人が犠牲になったといわれるが、植民地支配から世界が脱却するきっかけになった。現在世界に200カ国以上が存在するのは、勇敢な日本の功績も大きい」と総括した。
戦争というテーマに関心を持ち訪れた内村俊一さん(80、熊本)は、「日本は対米戦争を避けられなかったはず。話を聞いて正しい歴史認識が必要だと改めて感じた」と語った。
池田リュウゾウ陸軍少将も講演に立ち、「全伯8支部ある中でサンパウロは最大規模。最も責任の重い業務地を請け負っている」などと現状を報告した。