【既報関連】ベネズエラのニコラス・マドゥーロ大統領が8月21日にコロンビアとの国境の一部を閉鎖して以来、両国間の緊張が高まっていたが、同大統領が7日、コロンビアのフアン・マヌエル・サントス大統領との会談に応じる意向を表明したと8日付G1サイトなどが報じた。
両国間の緊張は、同月19日に起きたベネズエラ軍兵士ら計4人が負傷した襲撃事件とタチラ州の国境封鎖、移民としての書類を持たないコロンビア人1千人以上の強制送還などで急速に高まった。5千人以上のコロンビア人は自力で帰国しており、8月27日には互いの国に駐在する大使召還も発表された。
ベネズエラ側は、兵士と市民を巻き込んだ襲撃事件はコロンビア側の武装勢力や密輸業者によるものとし、72時間としていたタチラ地区の国境閉鎖を無期限に延長。2日には国境警備の兵を3千人増強した。
事態を重く見たブラジルのジウマ大統領は4日、マウロ・ヴィエイラ外相を派遣して両国間の対話を促す事にし、ウルグアイとアルゼンチンにその旨を伝えた。これを受け、亜国政府もエクトル・チメルマン外相の派遣を決め、4~5日に伯・亜外相とベ・コ両国外相との個別会談が行われた。
マドゥーロ大統領は7日にも、武装勢力や密輸業者との闘争を理由にパラグアチョン地区の国境閉鎖を指示。ガヒラ、マラ、アルミランテ・パジーリャの3市に非常事態宣言も出した。
他方、マドゥーロ大統領は同日、「マナウスかブエノスアイレスでサントス大統領と会談の時を持つように」との伯・亜外相の勧めに敬意を表して、サントス大統領から連絡が入り次第、会談に応じる意向を表明した。サントス大統領も同日、ウルグアイからの提言に応じ、マドゥーロ大統領との対話に応じる意向を表明したという。
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