6日、リオ州パラチー市でバスの横転事故が起き、15人の死者と66人の負傷者(8日付エスタード、フォーリャ紙より、62人とのニュースサイト情報もある)が出たと、7、8日付伯字各紙・サイトが報じた。
バスはパラチー市の中心部から南に32キロ、風光明媚な海岸で有名なトリンダーデ地区に向かっていた。
乗客の多くは若い観光客で、居合わせた人が撮った写真や映像は事故直後からインターネットに流れ、バスの前輪の一つが擦り減っていた様も写っている。乗客らの救出に当たった看護技師のギリェルミ・ラッケさん(44)は「犠牲者は『バスは超満員で、途中でブレーキが効かなくなった』と語っていた」としている。
事故はパラチー市中心部から続く幹線道路を外れてトリンダーデ地区に向かう街道で、絶壁の間を縫うように道路が走っている事から〃神様お助けの丘〃と呼ばれる場所で起こった。
軽傷で助かったテルマ・アヴェルサさん(57)は、「最初の下り坂にさしかかったところでバスの速度が上がりはじめ、運転手が『ブレーキが効かない』と3回叫んだ」と話している。
同じく乗客で建築家のサンドラ・ランディさんは、バス運行会社のヴィアソン・コリトゥール社を相手に訴訟を起こす意向だ。「バス会社はきちんと責任を取らなくてはいけない。運転手個人はゆっくりと坂を上っており、(下り坂でブレーキが効かなくなってからも)やれるだけのことをやった。彼はバスを断崖に落下させるより、路上で横転させる事を選んだ。もし絶壁にバスごと突っ込んだら、みんな死んでいた」と語る。
エスタード紙によると、このバスには定員45人のところ、81人(フォーリャ紙は78人)が乗っていた。
死者15人の身元は既に全員が判明しており、最年少はキャサリン・フェルナンデス・シャヴィエルさん(18)で、最年長はスエリ・テスタイ・アトゥイさん(68)だった。
ヴィアソン・コリトゥール社はフォーリャ紙の取材には直接対応せず、「事故を遺憾に思い、原因解明に努める」との書面を発表するにとどまった。