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OECD=ネット検索力調査結果発表=ブラジルは31カ国中28位に

 経済協力開発機構(OECD)教育部門が12年に行った、生徒の学習到達度調査(PISA)の一環として、初めて行われた「インターネットを用いた生徒の学習能力」に関する調査結果が15日に発表され、ブラジルは31カ国中28位に止まったと同日付G1サイトが報じた。
 15歳の生徒のデジタル能力を比較したところ、ブラジルの生徒の能力は調査対象の31カ国中、アラブ首長国連邦、コロンビアを上回るのみだった。上位はシンガポール、韓国、香港、日本、カナダ、中国(上海)の生徒達が占めている。
 今回の調査結果は、同時に行われた読解力の調査結果と連動しており、「通常の方法で読解力を身につければ、インターネットで情報を検索し、理解する力も育まれる」とOECDはいう。
 調査では、ネット検索力やオンラインの読書力を高めるには、インターネットに多く触れる事よりも基本的な読書力を磨く事の方が重要である事も判明した。学校でのパソコン使用率は、31カ国の平均が72%なのに対し、ランキング1位のシンガポールは40%、韓国は70%と共に平均以下だった。ブラジルには学校でのパソコン使用率に関する統計はない。
 ただ単に学校にハイテク機器を導入するための補助金を支給するより、すべての生徒に読書と数学の基本的なスキルをつけさせる方が、真の意味でのインターネット社会の「知識の平等」の実現に寄与する。インターネット上での読書、情報収集には、本などを通してと同じ情報収集力が必要だからだ。
 OECDの調査では、ネット時代の今、追加すべき能力は情報源を確認する力、無数の情報から信頼に足る情報を選び取る力だと結んでいる。