21日朝、サンパウロ州、リオ州、サンタカタリーナ州でラヴァ・ジャット作戦(LJ)第19弾が敢行され、エンジェヴィクス社(EGV)の共同経営者の一人であるジョゼ・アントゥーネス・ソブリーニョ被告が逮捕されたと同日付各紙サイトが報じた。
同被告は既に、LJ17弾で逮捕されたジョゼ・ジルセウ被告や、第15弾で逮捕されたペトロブラス(PB)国際部元部長のジョージ・ルイス・ゼラーダ被告らと共に起訴されている。今回は、原子力発電所のアンゴラ3建設でエレトロヌクレアル社(EN)と交わした契約に絡む贈賄と資金洗浄の容疑で捜査されていたが、証人とも接触、事実隠匿を図ったとして再逮捕された。
EGVは、2011~13年にENと1億4千万レアルの事業契約を結んでおり、別の役員が既に逮捕された後の今年1月にも賄賂を支払った事が判明している。連警によれば、事業契約の多くは架空のもので、賄賂の大半はソブリーニョ被告を通して支払われた。
「誰も眠らない」と命名されたLJ第19弾は15~17弾の捜査をさらに進展させた結果とされ、PB絡みの汚職捜査で既に被告となっている民主運動党(PMDB)絡みのロビイスト、ジョアン・レゼンデ・エンリケ被告も逮捕された。また、家宅捜索や供述を取るための警察への出頭命令も出された。
LJ第15弾はPB国際部絡みの汚職に焦点が当てられ、第16弾はEN前総裁とゼネコン大手のアンドラーデ・グチエレス社役員を逮捕、第17弾はジョゼ・ジルセウ元官房長官らとPB汚職の関係を摘発と続いていたが、今回は再び、PBと関係もあるEN絡みの汚職捜査が継続されている事が明らかになった。
なお、連警はエンリケ被告の事をLJ捜査で判明した最大級の国際的オペレーターと見ている。
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