21日、パラナ州連邦裁判所でラヴァ・ジャット作戦に関する裁判が行われ、ペトロブラス(PB)元サービス部長のレナト・ドゥケ被告に20年8カ月、労働者党(PT)元中央会計のジョアン・ヴァカリ・ネット被告に15年4カ月の実刑判決が下ったほか、計10人に有罪判決が言い渡された。22日付伯字紙が報じている。
ドゥケ、ヴァカリ両被告の裁判は、PB内の汚職がPTに及んでいる点で注目されていたが、両者共、初の公判で、収賄と資金洗浄、計画犯罪関与の罪を問われた。
セルジオ・モロ判事によると、サンパウロ州のパウリニア、パラナ州のアラウカリアの両製油所建設と、北東伯のガス輸送管とアマゾナスの燃料輸送管敷設に絡む事業契約では、事業を請け負ったインテルパルやCMMSといった企業体(コンソーシアム)が、ドゥケ被告が管轄していたPBサービス部に4340万レアル、パウロ・コスタ被告(今回の裁判では対象外)の管轄下にあった供給部に2340万レアルの賄賂を支払っていたことが判明しているという。
また、トーヨー・セタル社絡みの企業は2008年10月23日~12年3月8日、選挙裁判所に申告されただけで420万レアルをPTに払っている。ヴァカリ被告はこの内の360万レアルをPT党本部、残りはPTの州や市の支部に振り分けたとされている。
モロ判事は、PBがコンソーシアムに金を払った日付とPTが企業献金を受け取った日付が一致しており、公金の一部が賄賂としてPTに流れたのは明白とした。
PTへの賄賂がドゥケ被告の要請で支払われたことは、トーヨー・セタルのアウグスト・メンドンサ被告が報奨付証言の中で認めている。今回の裁判では報奨付証言に応じた被告5人(メンドンサ被告、同社ロビイストのジュリオ・カマルゴ被告、仕掛け人の闇ブローカー、アルベルト・ユセフ被告、PB元サービス部課長のペドロ・パルスコ被告、ドゥケ被告に近いロビイストのマリオ・ゴエス被告)も有罪判決を受けたが、実際には、短期服役か外出許可のある刑に軽減される。
ドゥケ、ヴァカリの両被告と、資金洗浄、計画犯罪関与に問われたオペレーターの3被告(いずれも9年10カ月の刑)は報奨付証言に応じておらず、禁錮刑となる。
モロ判事は判決文で、「今回の事件では、公社絡みの贈収賄事件であること以上に、汚れた金が政治的かつ民主主義的なプロセスにも影響を与えたことが問題で、断じて見逃す訳にはいかない」と強調した。また、「09年6月~10年1月、10年4月~7月には、あたかも負債を分割払いする如く、毎月6万レアルがPTに振り込まれていた」との指摘は、政界関係者が絡む初公判の深刻さをうかがわせた。
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