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ブラジリアの農務省庁舎を占拠するデモ隊(Elza Fiuza/Agencia Brasil)
ブラジリアの農務省庁舎を占拠するデモ隊(Elza Fiuza/Agencia Brasil)

住居提供政策縮小に反対=抗議デモ全国各地で発生=首都DFの官庁にも侵入

 23日、ホームレス労働者運動(MTST)、農地占拠運動(MST)が、首都ブラジリアの財務省と農務省の庁舎に押し入ったと24日付エスタード紙が報じた。
 MTSTは他州の州都でも、財政調整や持ち家政策の「ミーニャ・カーザ、ミーニャ・ヴィダ(MCMV)」縮小に反対するデモを行った。
 抗議活動家たちは連邦政府に、第3次MCMVの推進を約束させた。同日午後、大統領総務室長は、MCMV政策を進める事、MCMVの恩恵にあずかれる収入上限を月1600レから1800レに引き上げる事などを約束した文書を出した。
 ブラジリアの財務省庁舎に活動家達が押し入ったのは23日午前中で、排除にあたった軍警によると約150人が侵入したが、ジョアキン・レヴィ財相は不在だった。
 歳出削減にともない、昇給が棚上げとなっている連邦公務員も両院前広場で抗議活動を行った。連邦公務員連盟は単一労組センター関連団体で、36の組合を束ね、連邦公務員の80%が加入している。
 MTSTはサンパウロ市でも午前10時頃、経済政策変更と16年もMVMCを継続する事を求め、市内中央部の財務省支部を占拠した。コーディネーターのギリェルメ・ボウロス氏は、ブラジリアの財務省は「レヴィ財相が悪事を働く巣窟だ」となじった。
 サンパウロ市での抗議活動は午後1時半ごろ、ルース駅で終わった。軍警はデモに何人が参加したかを捉えていなかったが、主催者側は約1万人が参加したと発表している。
 MTSTはリオ市でも財務省庁舎の正面階段を占拠した。デモ参加者たちは10キロのフェジョンを抗議の場に持ち込んで調理した。これは食料品の高騰と、彼らが政府に示したい圧力の象徴とするためだった。
 ベロ・オリゾンテでも財務省庁舎に120人が侵入した他、ゴイアス州やセアラ州、ロライマ州でもデモが起きた。
 ブラジリアでは同日午後、庁舎前広場で抗議デモをしていたMSTの構成員の一部が行進をやめて農務省の警備を突破、農務省庁舎に侵入する事件も起き、警備員との乱闘に発生した。活動家達は農務省の建物に、スプレーでスローガンを書き込んだりもしている。